中学校の部活動で、朝練習の在り方を問う動きが全国的に広まりつつある。県によっては、原則禁止の方針も打ち出される中、保土ケ谷区内では、全ての中学校で朝練習が行われ、中には推奨する学校もある。地元の「朝練事情」について聞いた。
朝練習に対しては「生徒の睡眠時間が不足し心身の成長を妨げる恐れがある」「疲れて授業に集中できない」「早朝からの激しいトレーニングは怪我につながりかねない」といった意見が根強く、長野県では先頃、原則禁止の指針が示されるなど、その在り方が問われている。そんな中、保土ケ谷区内の中学校では基本的に、朝練習の参加について保護者と顧問が生徒を交え協議。強制ではなく自主練習の一環としてメニューを構築するなど現場で柔軟に対応。8校全ての中学で朝練習が盛んに行われている。
全国クラスの選手を輩出
その理由について学校関係者は「放課後だけでは時間が短い上、都市部の学校では練習場所となる校庭や体育館も手狭。練習場所を確保するため、朝と放課後で部ごとにローテーションを組む学校もあり、量と質の充実という観点からも朝練習は重要と言わざるを得ない」などと説明。運動系の部活動が活発な一部中学校では朝練を推奨する動きもあり、全国レベルの選手を毎年のように輩出するなど、一定の成果に繋がっているという。
食事面のフォローも
また「朝練習に出る事で、朝食と昼食の間隔が開き、空腹で授業に集中できなくなるのでは」という懸念について、上菅田中学校では、「補食」を採用。朝練習時間中(午前6時50分から8時)、5分程度の時間を設け、パンや握り飯などで空腹を防ぐ取り組みを5年以上続けている。また同時に「こうした補食がどのように自分たちの体作りに役立っているのか?」を考える講座なども行い、健康面の意識向上の良い機会にもなっているという。
同校野球部顧問の西田寛教諭は「朝練習に参加すると、食間が6時間にもなり、空腹で授業に集中できなくなるのも事実。5分間の練習より、補食に充てた方が生徒たちの体作りのために良いのでは」と話していた。
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