保土ケ谷消防署(林久人署長)では、この6年間にケガ(一般負傷)の救急出場件数が増加傾向にある。特に60歳以上から急激に高くなり、高齢者のけがを未然に防止できるようにと広報に力を入れている。
保土ケ谷区内の過去6年間のケガの出場件数は、2009年が1322件であるのに対し、2013年は1650件と328件も増加。2014年は1510件と減少したが、それでも6年前より188件増えている。
横浜市内のケガによる年齢別搬送人員をみると、60歳以上から急激に増加しており、保土ケ谷消防署予防課では「保土ケ谷も同じような傾向。高齢者は特に注意をしてもらいたい」と話している。
8割転倒、溺水窒息も
区内の高齢者のけがのうち、8割以上が転倒・階段からの転落によるもの。ケガの負傷部位は、頭部が約5割、股関節・大腿部が2割、腰椎・骨盤が1割超となっている。また風呂での溺水も増えており、「溺れると8割超が死亡か重症になり、非常に危険度が高いので特に注意してほしい。高齢者は入浴時に家族に『お風呂に入るよ』と声をかけ、家族は定期的に風呂場に声をかけるような予防策を」と予防課は話す。
また高齢者に多い、ものがのどに詰まる事故は、約4割が死亡または重症に。「食べ物は小さく切ってよく噛んで、お茶などの水分をとりながら食べてほしい。また介助する場合は、食べ物の飲み込み状況を確認しながら食べさせてほしい」と注意を促す。
保土ケ谷消防署では、このような高齢者のけがを未然に防ごうと、チラシをつくり自治会や町内会を通じて9千部配布。さらに増刷し、今後も防災訓練などで配布していくという。
区が展開している20万区民による自助・共助による減災運動の一環として推進していきたい考えで、「高齢者のケガは症状が重症化、長期化する傾向があるので、ケガや病気を防いで健康的に生活してほしい」と話している。
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