2016年春の叙勲で瑞宝単光章を受章した 豊福 ヨシコさん 川島町在住 78歳
感謝忘れず誠実に
○…「ここまで来れたのは皆さんのおかげ」と特注したという大きな額縁に納まった勲章と賞状に目を向ける。2013年に定年を迎えるまで33年間にわたり民生委員として活動し、地域に貢献してきた。「活動を通して地域に馴染み、友人がたくさんできた。教えてもらうことがたくさんある最高の学びの場だった。無料のカルチャーセンターのようなものですよ」と晴れやかな笑顔を見せる。
○…常に地域に目を配り、奔走してきた。会長就任後は「縁の下の力持ちで終らせず、活動の広報を」と広報誌を創刊。詐欺被害防止を訴える寸劇のシナリオを練り、仲間とアドリブを交えて公会堂で披露したことも。「忙しさ以上に楽しかった」と当時を振り返りながら、「汗をかかないとだめなのよ。必死になって皆で汗をかくほど楽しくなる。絆が強くなるのよ」としみじみ語る。
○…リビングには様々な色形の写真立てが並ぶ賑やかな一角が。「写真を撮ると、息子が必ず毎回違う写真立てに入れて贈ってくれるの」と家族や当時の仲間との思い出を指でなぞる。「感謝でいっぱい」だという夫とは息抜きに友人夫婦と共に海外旅行へ。大きなキャンピングカーを借り、親子3世代で半月かけてアメリカ大陸を横断したことも。分厚いアルバムを広げ、「台風に追いかけられたり、タイヤがバーストしたこともあったけど、楽しかった」と懐かしむ。多忙な日々でも家族や友人を常に大切にしてきた。原動力の秘密を聞けば、「人が好きなのよ」と茶目っ気たっぷりに笑う。
○…「人のために汗をかくと自分にプレゼントが返ってくる」。言葉通り、現在も交流が続く仲間からは花が贈られ、祝いの席の約束も。取材日に着ていた服も友人の力作だ。気付けばたくさんのプレゼントに囲まれていた。12月の改選を前に「民生委員は地域にとって大切な存在。欠員を出さずに次世代に引き継いでもらえれば」と思いを寄せる。
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