保土ケ谷区版 掲載号:2018年1月1日号
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新春特集 地域福祉を考える 「一緒に戦えるって楽しい」 ボッチャ普及、壁のない社会へ

教育

障がいの有無や、年齢に関係なく楽しめる
障がいの有無や、年齢に関係なく楽しめる

 16年夏のリオパラリンピックで銀メダルを獲得し注目された競技『ボッチャ』。障がい者スポーツとして普及しているのと同時に、保土ケ谷区では障がいに関係なく、一緒に競技を楽しむ土壌があった。その先の目指すものとは-。

 ボッチャは、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤青それぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競うもの。パラリンピックの正式種目で、誰でも楽しめるスポーツだ。

 上菅田特別支援学校(佐塚丈彦校長)を会場に昨年7月17日、第2回目となるボッチャ競技会神奈川大会が開催された。大会を運営するため、実行委員会を立ち上げ参加を呼びかけ、市内の特別支援学校のほか、津久井、平塚など県内の養護学校の生徒、教職員、保護者らで構成した12チームが集まった。

 同大会は障がいのある人が1人以上の3人でチームを組む。たとえば障がい児、母親、教師など。「保護者から”自分の子どもと一緒に戦えるのが楽しい”って言われてね」と佐塚校長。県内の学校が集まった会場は、まるで学校対抗戦のような雰囲気で熱気にあふれた。「障がいがあると、なかなか外にでる機会がないからね」と障がい者を取り巻く環境を話した。

 佐塚校長は続けて「こうして大会に出るようになると、また出たいなという気持ちが高まるでしょ。だから、こういう大会をちょくちょくできればいいなと。障がい者の外出は大変なんだけど、外へ出ていきたいなという気持ちを高めていきたいという思いもある」と話す。

 今年のボッチャ大会は7月8日(日)に横浜ラポールで、「関東さわやかぼっちゃ大会」と名前を変えて開催する。参加校を広げてよびかけるつもりだ。

 「ボッチャは壁のないスポーツ。障がいがあるなしに関係なく、だれもが一緒に楽しめる。これから目指す社会にマッチしているからこそ普及させたい」と佐塚校長。将来は、一般の人も多く参加し、個人エントリーでその場でチームを組み合わせて戦うような大会もしてみたい―という夢も持っている。

ハンデなく戦える

 上菅田特別支援学校は、以前に保土ケ谷区体育協会が主催している「ほどがやスポーツ大会」のボッチャ大会に出場し、ボッチャと馴染みがあった。この大会は、障がい者チームや地域の人が参加し、これまで11回開催。毎回24チームが参加し競いあっている。家族チームや中学生が出場した年もあった。

 その初回から毎回出場しているのが新井町チーム。もともと上菅田小学校のPTA仲間だったグループで、皆、夫婦で参加している。旅行やボーリングを楽しんでいる仲間だが、第1回大会に誘われ、「これはずっと続けられる」と毎回参加を楽しみにしているという。

 「障がいのあるなしに関係なく楽しめるのが楽しいね」と話す、チームをまとめる栁澤賢太郎さん(79)。第10回大会には初めて強豪の障がい者チームを倒し、優勝。「”来年は負けませんよ!”と言われて、翌年は本当に負けてしまいました」と笑って話す。

 障がい者のチームは、準備や競技に時間がかかることもある。「それでも待っていますよ。同じ競技者、スポーツマンですからね」と栁澤さんは話す。「みんながハンデなく戦えるのが楽しいんですよ、ずっと出場していきたいですね」。

 佐塚校長は大会へ、「ボッチャを障がい者だけのスポーツにしたくない、障がい者、健常者と分けることがない社会を目指したい」との想いを込める。そしてプレーする栁澤さんは、「みんながスポーツマン」だと、お互い堂々と戦っている。

 壁のない社会への息吹が、ボッチャから生まれようとしている。
 

佐塚校長
佐塚校長
自分の意思を介助者に伝え、勾配具(ランプ)を使い投球
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24チームが参加するほどがやスポーツ大会
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