銅賞を獲得し喜びの表情を浮かべるプリオーナー＝写真上＝、入賞商品の「スペシャルチャーハン」＝同下
横浜市内商店街のナンバーワンチャーハンを人気投票で決める「ガチチャーハン！」で和田町商店街協同組合のネパールの家庭料理などを提供する「アジアンキッチンあえら」が銅賞を獲得した。区内からは昨年のチョコレート味スイーツシリーズで和田町のパン屋「ダンボのお店」が銀賞を獲得したのに続けての入賞となった。
市内商店街の活性化を目的に一般社団法人横浜市商店街総連合会が取り組む「ガチシリーズ」。炒飯の「横浜王座戴冠」をめざした今年は40商品がエントリーしていた。
昨年５月に開店した「あえら」の店主・カルマチャリャプリヤシュさんは商店街関係者から後押しを受け大会へのエントリーを決意。「影響力の大きい大会でチャーハンを専門にするお店が多いだろうから」と当初、挑戦をためらったが「自信を持って」という言葉に背中を押されたという。
ボリューム感を演出
エントリー商品「スペシャルチャーハン」はオープン当初から人気の高かったチャーハンにタレに一晩漬け込み、炭火でじっくりと焼き上げたスパイシーチキンを加えインパクトを与えた大会用に用意したメニュー。投票が始まった６月から多くの客が来店し、「あえらを横浜王座に」と常連客や地元商店街の商店主らの強力なバックアップがあったことから手応えを感じていた。
やってみないと分からない
ネパールの大学を卒業後、２００２年に来日し日本語を学んだプリさんは飲食店でアルバイトし生活費と学費を捻出。まかない料理が評価を受け店で提供されるようになり、「いつかは独立したい」という思いを心に秘めていた。
会社勤めなどを経て、昨春、学生時代に抱いていた夢を実現。「日本人向けにアレンジなどをしない本物のネパール料理」を提供することにこだわった店を開店した。
銅賞を獲得したスペシャルチャーハンも店で出している味を大会用に変えることなくネパールの味で勝負。商店街関係者から入賞報告を受けると高揚感を感じると同時に「こういった大会に挑戦できる機会を与えてくれた商店街の関係者に感謝の気持ちが込み上げてきた」と振り返り、「『やってみなければわからない。後悔はしたくない』という人生。多くの人に支えてもらいながらの今回の挑戦で、これからも本物のネパールの味を提供し続ける勇気をもらった」と話した。同店では入賞した「スペシャルチャーハン」をメニューとして残し、今後も提供するという。
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