花見台の県立保土ケ谷公園内のプールで7月の開業を前にした清掃作業を控えた5月25日、親子連れら45人がトンボの幼虫であるヤゴを「救出」する取り組みを展開し、約1千匹を園内の池に移した=写真。
同園のプールは谷間に位置し大きな木々に囲まれているため、落ち葉の堆積が多く水生生物にとっては「暮らしやすい」環境が整っている。指定管理者として2015年から園を管理する公益財団法人神奈川県公園協会では、閑散期のプールを活用し子どもたち向けの自然教育を進める取り組みに力を注いでいる。
今回の取り組みもその一環で、この日、参加者はたも網などを使い幼児プールや噴水プールなどから、すくい上げた落ち葉の中からヤゴを救出。採取後には専門家から指導を受けながら、体長や形、あごや腹部の形状などを指標にヤゴの同定作業を行い、ギンヤンマやシオカラトンボ、アカトンボ類など約1千匹が、参加者の手でプールに隣接し、さまざまな水生生物が生息している「上池・下池」に放たれた。
救出したヤゴの一部は参加者が持ち帰り育てる。イベントに参加した小学1年生の男児は「いっぱいいてびっくりした。先生に教わったように水を取り替え、エサをあげて大切に育てたい」と話した。
例年、同公園では9月から10月ごろにかけて、トンボが飛び交う姿が盛んに見られるという。
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