川島町の農家・三村大輔さん(40)=人物風土記で紹介=が栽培するぶどうを原料にしたワインづくりプロジェクトが始動した。8月末にはアーリースチューベンという品種のぶどう約200kgを収穫。日本を代表するワイン銘醸地、山梨県勝沼の「東夢ワイナリー」に運び込まれた。来年3月には保土ケ谷産の赤ワインが200本ほど完成する見込みだという。
保土ケ谷にはジャガイモを原料とした地場焼酎がある。この取り組みに携わる区民らのグループが、「新たな地場産品を生み出そう」とプロジェクトは昨年から始動。区内では唯一ぶどうを栽培している三村さんから原料の提供を受け、小規模ながら地場ワインを製造していた。
難局に直面
昨年の「試作段階」を経て、今年は製造本数を拡大しようと動き出した矢先、昨年、醸造を依頼したワイナリーが、今年は小ロットの製造を引き受けることができないことが判明。計画の見直しを図る事態に陥った。
この危機に酒販組合の関係者らが奔走。日本ワイナリー協会などに掛け合った結果、「地域振興を目的としたワインづくり」というプロジェクトが掲げる趣旨に賛同した「東夢ワイナリー」が協力を受諾。頓挫しかけた地場ワインづくりプロジェクトは難局を乗り越えた。
原料となるアーリースチューベンは糖度が高く酸味が少ない品種で、ワインの原料とするため、今年はあえて「種ありぶどう」として栽培した。原料をワイナリーに届け終えた三村さんは「多くの関係者の方々が動いていただいたことで実現できることに感謝したい。どんなワインに仕上がるか楽しみ」と話し、局面打開を図った関係者のひとりは「区民の方々に喜ばれるものになれば。来年の3月を期待してもらいたい」と話している。
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