日蓮宗樹源寺 副住職 日比宣仁 連載2 法話箋 〜鹿苑〜 「仏教のはじまり」
仏教は約2500年前のインドで釈迦によって説かれました。
釈迦当時のインドの主要な宗教は、バラモン教(ヒンドゥー教の前身)です。バラモン教はインド社会に大きな影響を及ぼしました。カースト制度もその影響の1つです。
カーストとはポルトガル語で血統という意味です。この制度によって、インド人は自らの家系、血筋、家業から外れた生き方を許されませんでした。例えば、先祖代々職人の家系は、その子孫もずっと職人でなければならず、奴隷の家系はずっと奴隷のまま。これは明治維新前の徳川幕府政権に似ています。武家は武家。農家は農家。いくら有能な人でも出世ができない社会です。坂本龍馬がそのような幕政を問題視したのと同様、釈迦もカーストの不平等に疑問を持ちました。そして、衆生(しゅじょう)(生きとし生けるもの)の平等を主張する仏教を説いたのです。
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