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9月17日、18日にホテルニューグランドでショーを行うクロースアップ・マジシャン 前田 知洋さん 神奈川県内在住 55歳

掲載号:2021年8月19日号

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温故知新のマジック

 ○…箱の中の人が消えるといった大がかりなステージマジックが主流だった時代。「小さなマジックでは食えない」と言われるなか、トランプを使い観客の近くで見せる「クロースアップ・マジック」にこだわり続け日本に広めた人物だ。

 ○…東京都品川区出身。ロボットに憧れた少年時代。工業高校を卒業後、東京電機大学でAI(人工知能)について研究。手先が器用でモノづくりは得意だった。大学のマジックサークルに入ったが「当時はカタカナの職業というだけで敬遠された時代。マジシャンになるなんて想像もしなかった」と笑う。卒業後は語学留学で渡米。電機メーカーに就職しようと思っていた矢先、ハリウッドにあるマジックの殿堂に日本人最年少で出演。中区新山下のレストラン『タイクーン』からオープニングで専属マジシャンの話が舞い込んだ。断るつもりで提示した「メジャーリーガーの年俸」が思いがけず快諾され、24歳の時、横浜でプロの道へ踏み出した。

 ○…「まだ若くて社会経験もなかった自分に、人として大切なことを教えてくれたのが横浜の人たちだった」と感謝する。現在の住まいは湘南だが、10年間栄区に住んでいたことも。「古き良き伝統を大切にしながら新しいものを取り入れる横浜の街は、自分のマジックにも通じるところがある」。先人マジシャンたちへの敬意を胸に、唯一無二のマジックを生み出している。

 ○…導かれるようにマジシャンを続けて30年。歴代総理や各国大使、財界人など世界のセレブも魅了し「奇跡の指先」と称される。輝かしい経歴が増えても「目の前の人にどうしたら楽しんでもらえるか」という原動力は変わらない。「マジックで社会や人の役に立てたら」と笑顔を見せた。

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