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保土ケ谷区版 公開:2021年12月9日 エリアトップへ

「ほどがや☆元気村」の活動の場として所有する水田の一部を提供している 三村 敦夫さん 川島町在住 77歳

公開:2021年12月9日

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貴重な田園風景の「守り人」

 ○…保土ケ谷西部域を中心に広がっていた田園風景は高度経済成長期を境に減少の一途を辿った。2000年を迎える頃には、区内唯一となった帷子川沿い水田。「子どもたちに食と農の大切さを知ってもらおう」と小学生を対象に稲作体験などを行っている「ほどがや☆元気村」の「どろんこ教室」のフィールドとして、この水田の一部を13年前から毎年、提供している。

 ○…川島の農家に長男として生まれ育った。今では区内に残る唯一の水田は先祖代々受け継いできた「宝」。20歳で横浜市水道局に入局して以来、帰宅後に農作業に精を出す兼業農家生活を60歳で定年するまで続けた。日中に父・母が収穫した野菜を天王町にあった市場へ出荷し、農業機械を整備。「農家のせがれだから」。分厚い手を日焼けした顔にやった。

 ○…多種多彩な木々が茂る自宅の庭でひと際の存在感を放つ「シダレザクラ」。父が旅先で手に入れた「割り箸ほどの太さ」だった苗木は70年経ったいま、30mほどの大木に成長。花が咲き誇る3月末には照明を設置しライトアップする。その幻想的な光景を収めようと遠方からカメラを手に訪れる人もいるほどの「知られざる桜の名所」だ。「この桜が人をつないでくれているように感じるんだ」。共に成長してきた巨木に対する思いは強い。

 ○…「いい顔してるんだよな、みんな。『どろんこ教室に参加してから御飯を残さず食べるようになった』なんて聞くと嬉しくてね」。初夏にはホタルが舞い、夏場には

緑一面に稲が広がり、秋になると黄金色の稲穂が首を垂れる―。貴重な都市部の田園風景。「残さなきゃいけないという使命感みたいな気持ちがある」。そう話す声色に、強い意志を感じさせる。

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