新桜ケ丘自治会(吉田文信会長)の秋祭りが8日に開かれ、地域の子どもたちが創った御輿が町内を練り歩いた。子どもたちの愛郷心を育てようと30年ほど前からつづく取り組みで、今年は人気アニメ「名探偵コナン」の主人公・江戸川コナンが乗った作品になった。
「わっしょい、わっしょい」。昭和40年代に宅地開発された典型的な新興住宅地を可愛らしい御輿が練り歩く光景は、新桜ヶ丘地区に秋の訪れを告げる季節の便りだ。
地域の総人口は徐々に減少し、高齢化率は上昇している。「新興住宅地だが、子どもたちにとってはこの街が『故郷』になる」と、30年ほど前から同自治会では小学生の子どもたちが夏休み期間中にキャラクター御輿を制作している。
この地に40年前に移り住んだ吉田会長は「大人にやらされるのではなく、子どもたちが主体的に動くことがポイント」と話す。今年も8月上旬から制作プロジェクトが始動。子どもたちが今年の作品テーマに選定したのは、幅広い世代に人気があるアニメキャラクター「江戸川コナン」。
木製の軸に丸めた新聞紙などを貼り付けキャラクターの形をかたどり、紙を貼り付けながら立体感を出し、丁寧に着色し仕上げた。完成した御輿は全長約3メートル・高さ約1・2メートル。キャラクターの特徴でもあるメガネの部分には透明のフィルムで「レンズ」を入れるなど細かな部分にもこだわっている。
主な材料が紙なので重量は比較的軽く子どもたちでも容易に担ぐことができる御輿は祭り当日、地区内の集会所から「宮出し」され、2時間ほどをかけて町内を練り歩いた。吉田会長は「体験を通じて子どもたちが10年、20年後に故郷を感じてもらえれば。新興住宅地だからこそ、こういった活動が大切だと思う」と話していた。
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