鶴見区役所にこのほど、保育サービスと利用者とを橋渡しする非常勤職員『保育コンシェルジュ』が配置された。市内でも待機児童の多い鶴見区で、その解消や子育て家庭へのサービス向上に期待がかかる。
保育コンシェルジュは、市が全国最多となる待機児童数を解消させるために取り組む事業。2月から鶴見・泉・瀬谷の3区でモデル実施をスタートさせ、来年度中に18区で一人ずつ配置する予定だ。
仕事内容は、個別のニーズや生活状況などを把握した上、保育サービスを提供する相談業務、入所保留児のアフターフォローなどを行う。
幼稚園など連携強化
鶴見では近年、マンション開発が増え、子育て世代が増加。少子高齢化が進む中、区内では就学前の子どもも増加傾向にあるのが現状で、昨年10月1日現在、区内の待機児童数は223人と18区中2番目の多さだ。
こうした背景もあり、今回モデル地区として他区に先行してコンシェルジュをスタートすることとなった。
コンシェルジュを配置する区子ども家庭支援課によると、これまで窓口では認可保育園の入所申請手続き業務が中心となり、地域にある保育サービスを伝えるなど、きめ細かな対応が難しかったという。
高橋英夫課長は、「一時預かりや保育など、区内の保育サービスを活用すれば、生活状況によっては無理に働いたり、時間を調整したりする必要がない人もいる」と話す。
区民の個々の保育ニーズに対応したサービスを提供するため、「まずは情報収集が大事」とし、区内の私立幼稚園や保育支援団体などと連携を強化していく構えだ。
本格始動は4月ごろ
鶴見区の保育コンシェルジュとして勤務するのは、区内在住の宮下初美さん(30)。宮下さん自身も2児の母として子育て中で、「同じ目線で共感できるはず」と応募した。
宮下さんは、大学時代に社会福祉を学び、保育補助の仕事も経験しており、「ニーズをキャッチして的確に情報提供できるようにしたい。身近な存在としていられたら」と意気込んでいる。
現在は、区内の保育施設などでの情報収集が主となっており、本格的な相談開始は4月ごろを予定している。コンシェルジュについての問合せは、区役所こども家庭支援課【電話】045・510・1837へ。
■コンシェルジュ…フランス語で、客の要望や案内に対応するホテルの総合世話係のような職務をこなす人の意味。
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