鶴見区版 掲載号:2011年6月30日号
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高校野球神奈川大会で始球式を務める、希望ヶ丘高校の野球部OB 内野 雅史さん 神奈川区在住 77歳

県立復権、次代に託す

 ○…60年前、県立勢最後の神奈川代表として甲子園へ。初戦の1回にいきなり2点本塁打を放ち、史上初で唯一の「ホームラン賞」受賞者として歴史に名を刻んだ。10日の開幕試合では、当時の復刻版ユニホームを着て始球式のマウンドに立つ。「神高(現希望ヶ丘高)野球部OBとして名誉なこと。創部100年を超える母校の歴史、伝統を身近に肌で感じてもらえれば嬉しい」。今を生きる後輩たちへの思いを、その一球に懸ける。

 ○…少年野球もリトルリーグもなかった幼少時代は、草野球に明け暮れた。Y校(横浜商)の先輩に憧れ、中学から野球部へ。好打の外野手として頭角を現し、高校では1年春から公式戦に出場した。夏の神奈川大会決勝では、後に立教大学で再会するエース・故大沢啓二氏率いる県商工と対戦し、0対1で惜敗。翌1951年夏、県内49校の頂点に立ち、雪辱を果たした。

 ○…当時は県立全盛だった時代。「県立らしさを出すには、入ってきた選手をいかに育てるかがポイント。きちんと教え込んでいけば、個性を生かした野球ができるはず」。甲子園出場直後の新チームでは主将を経験し、連覇の重圧とけん引役の難しさを味わった。進学校だったため途中退部する部員もおり、チームづくりには手を焼いたという。最後の夏、準々決勝で敗れた悔しさは今も忘れない。

 ○…「野球は良くも悪くも人生そのもの」。大学時代は「大沢親分」のほか後輩に長嶋茂雄氏、故杉浦忠氏ら球界の大物選手とプレーした。社会人野球を経て、定年後は高校時代の監督だった恩師、故下田理一氏の後を継いで中区の金港スポーツへ。大学や社会人野球の審判員の派遣、育成を担う横浜野球協会にも携わっている。希望ヶ丘ほか県立5校によるOB会「ツースリークラブ」では会長として対抗戦や宴会を企画する。「病気もなくここまで来られたのは本望。昔からの仲間と汗を流し、野球談議に花が咲けばそれでいい」
 

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