鶴見警察署(五十嵐六男署長)と鶴見消防署(安藤行雄署長)では今夏、区内で様々な訓練活動などを実施。警察、消防ともに独自の訓練やキャンペーンをはじめ、区内では珍しい両者が連携した取り組みも行われた。
鶴見の安心と安全を守るため、日々汗を流す両署員の様子に迫った。
水難事故で警消連携
末吉中学校のプールで2日、警察・消防合同の水難救助訓練が行われた。
訓練は、今年6月、神奈川区鶴屋町の新田間川で溺れた男性を救助しようと、神奈川警察署員が飛び込み殉職した水難事故を受けて実施。鶴見での合同水難救助訓練は珍しいという。
当日は、警察署20人、消防署15人が参加。末吉特別救助隊の指導のもと、警察官らが訓練に励んだ。
訓練では、警察官が4kg以上ある通常装備品をつけての入水体験や、ペットボトル、ヘルメットなどを使った救助などもあった。
入水体験した警察官は、「服も水を吸って、動くと沈んだ。泳げるのに、装備をつけていると全くダメだった。いい経験になった」と感想を話した。
総括した五十嵐署長は「管内にも海川がある。消防署の協力で1人では救助が困難なことがわかった。やはり日ごろの訓練が大事と改めて感じた」と話した。
校舎使い救助訓練
橘学苑高校で解体中の旧校舎を使った震災対策訓練が4日・5日、9日・10日の4日間で実施され、鶴見消防署全10隊が参加した。
同高と解体業者(株)大林組の協力のもと行われた訓練では、震災発生時の閉じ込めを想定。三角形に穴を開けるブリーチングと呼ばれる国際的な技術を用い、厚さ約20cmほどのコンクリート壁などに開口部を作る作業を繰り返した。
消防によれば「コンクリートなどを使った訓練は、騒音などの問題もあって年に1回あるかないか」。通常は救助隊のみが行う救助救出訓練だが、今回は消防隊も参加し、資機材の習熟度を高めた。参加した隊員は、「学校は強度があり想像以上に手強かった。1つ開けるのに2時間近く。救助に時間がかかることがわかった」と汗をぬぐった。
安藤署長は「本物の建物での訓練は極めて稀。貴重な機会をもらった学校に感謝したい」と話した。
振り込め詐欺笑いで防止
7月末現在、鶴見警察署管内の振り込め詐欺被害件数は19件(昨年同期比+10件)で、県下ワースト7。被害額は1638万円(同+491万円)に上る。
そんな危機的な状況を再認識してもらおうと、2日、鶴見警察署と鶴見区防犯協会による「振り込め詐欺撲滅緊急集会」が鶴見公会堂であった。
集会では、特に被害の多い高齢者などに注意を促そうと、横浜市落語協会会長の湊家恋路さんと、区内在住の若手漫才師・キラーコンテンツをゲストにアトラクションを実施。振り込め詐欺を”ネタ”にした落語と漫才で笑いを誘い、防止を呼びかけた。
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