シンガーソングライターとして横溝屋敷の竹とうろうまつりで歌った 伏見 聡子(sacco)さん 川崎市中原区在住 39歳
好きなことは持続可能
○…獅子ヶ谷のみその公園「横溝屋敷」の竹とうろうまつりでその歌声を披露した。県立鶴見高校を卒業してから約20年。卒業後すぐに就職した企業で社会貢献事業の部署に配属。勤務先と市が00年に協定を結び、以来、獅子ヶ谷の緑地や横溝屋敷の環境保全活動に参加してきた。だが今回、シンガーソングライターとしては初めて。「気持ちよかった」と笑顔を見せる。
○…本格的に音楽を始めたのは26歳ごろ。「高校では軽音部でドラムだった。社会人でもやっていたけど、みんなやめていって、それでもやりたいなって」。続けるためには自分一人しかないと、ギターを買った。宣言しないと続かないと、後輩の結婚式の二次会で1曲演奏すると約束。月に1曲はオリジナル曲を作るなど、自らにハードルを課した。「やめようと思ったこともあるけど、そのたびに出演依頼が来たりしてやめられなかった」と笑う。
○…歌い手に会社員、自身の仕事を「デリシャスワークス」と呼ぶ。「好きなことを集めて、続けてきた。私は歌だった」。今年5月に転職し、好きを見つめなおした。持続可能な社会や生物多様性がくわわった。「いつか横溝屋敷みたいな場所で音楽と生物とのフェスティバルなんかをやりたい。好きなことや得意なことを共有して、それぞれの生活に持って帰れるような」と夢を語る。
○…7歳と4歳の男児の母。「最近上の子がサッカーを始めて、送迎があるから大変」と母の顔も覗く。日常が好きだから、料理も家事も苦にならず、「全部が趣味」という。「テレビは見ないし、子どもも私もそれぞれ好きなことをやってる」。当たり前にある日常。だが、「好きなことだけでなく、それを叶えるために目の前のことを一生懸命やることは大事」。真剣な眼差しを見せる。切り離していた会社と音楽などの仕事が、最近つながり出した。これからも好きなことを集めてつなげ、歌で伝えていく。
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