鶴見署管内 交通事故減少率が県内一 地域の啓発運動実を結ぶ
鶴見警察署(渡邉道雄署長)は、同署管内で昨年1年間に発生した人身交通事故概要と刑法犯認知件数をこのほどまとめた。それによると、交通事故の減少率は県内警察署の中でトップ。また、振り込め詐欺も一昨年に比べ半減した。犯罪事故の減少には地域参加型の啓発運動などが背景にあるようだ。
21%減を達成
同署管内で2012年1月1日から12月31日までに発生した人身交通事故件数は、771件で前年比マイナス208件。率にするとマイナス21・2%で、11年のマイナス8%から大きく減少の幅を広げ、県内1位となった。
同署によると、他署でも減少率を2割まで伸ばすことは難しく、ほとんどは1割いくかいかないかという。
安全教室で効果
減少率が伸びた理由について同署は、地域住民と協力し、交通安全意識の向上に積極的に取り組んできた成果だと分析する。
昨年同署では、地域参加型の交通安全教室やキャンペーンの実施回数をそれまでより大幅に増やした。
例えば小学生対象の自転車教室は、これまで年に数校での実施だったが、昨年は全小学校で開いた。実際自転車関係の事故は、293件から196件に減り、全体の事故件数の中でも大きく減少した。
地域での取り組みを強化してきたのは、区内の事故のほとんどは、住民同士の事故だからだ。そのため同署では、今後も区民から企画を集めるなどして、活動の定着を図っていくという。
刑法犯 振り込め詐欺が半減
一方、昨年1年間の刑法犯認知件数は2069件で、前年より416件減少した。中でも減り方が顕著だったものの一つが振り込め詐欺。
一昨年は41件だったが、昨年は20件にとどまり、ほぼ半減した。被害額についても、一昨年は約1億800万円に上り、県内ワースト3を記録したが、昨年度は約6540万円とマイナス約4260万円だった。
金融機関との連携密に
この結果について同署は、地域での積極的な注意喚起と金融機関との連携が実を結んだのではないかと話す。同署は昨年から鶴見銀座商店街と協力し、商店街内に注意を呼びかける放送を流している。また、金融機関と連携して声かけ訓練などを継続。「最近では金融機関から訓練の依頼を受けることも多く、協力関係が深まってきた」という。「地域と連携してさらに件数を減らしていきたい」と同署は話している。
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