全国空手道選手権大会に出場する 正手(しょうて)早知子さん 横浜商科大学3年 21歳
文武両道貫き成長中
○…「”全国”に行けるなんて思いもよらなかった」。8月に行われた日本空手道連合会が主催する関東地区空手道選手権大会で準優勝し、10月13日に開かれる大阪での全国大会に出場する。「練習の成果が出せればいいと思っていた」。今でも信じられないという表情で胸の内を明かす。試合はいつも緊張することが多く、本番で練習通りにできるかどうか、頭は不安でいっぱい。「なかなか体験できない舞台なので全力でやりたい」。自ら言い聞かせるようにそう意気込む。
○…宮崎県出身。大学入学とともに横浜へ。空手は大学で始めた。中学・高校は文化部で、入部するまで運動はほとんどしていなかった。「新しいことを始めたくて。部活動紹介で板割をやっている先輩がかっこよかった」。少し恥ずかしそうに言う。初心者大歓迎という言葉を信じ、軽い気持ちで女友達と入部。しかし友人はいつしか部を去り、唯一の女子部員になった。「最初はきつかったけれど、型や組手ができるようになっていくのが楽しくて。男子部員と話すのも今は慣れた。皆やさしいですよ」
○…実家に大会の賞状とメダルを持って帰ったら、両親に驚かれた。「一人っ子だから、心配されている」と苦笑する。休日は映画やテレビを楽しむ。「宮崎はテレビのチャンネルが4つしかなかったので、こっちへ来ていろいろな番組が見られてうれしい」。故郷にはない刺激が、横浜にはあるようだ。
○…空手を始めたことで変わったことがある。「忍耐力がついた気がする」。空手の練習が厳しいと「もうできない」と思いがちだったが、今はついていけるようになった。同じように学校の勉強も、「何を目指しているのかわからないこともあった」という以前とは違い、資格取得など目標を立てられるようになったという。空手も勉強もあきらめない。高校時代からの「文武両道」のポリシーをこれからも貫いていく。
|
<PR>