花月園競輪場跡地(約8・1ヘクタール)=鶴見1丁目ほか=について、UR都市再生機構はこのほど、横浜市の事業要請を受け、災害時に避難拠点となる防災公園などとして再整備することを決めた。URは同跡地と隣接する民有地(約2・4ヘクタール)を一体で整備する方針。市に提出した施行同意申請が市会で議決された後、2014年度から着手する見込みだ。
県有地の花月園跡地をめぐっては、2010年3月末の廃止後、県や市が参加する検討会を設置。地域住民からも「緑を残した公園化」などを望む声が多く上がっていた。
検討会は、駅前の広大な土地であり、隣接する市街地部分なども含めた一体的な整備が望ましいという方針を公表。URが地方自治体の代わりに土地取得から工事を実施し、完成後に引き渡す「防災公園街区整備事業」の活用が検討されてきた。
10・5ヘクタール開発へ
今回、整備されるのは、隣接する旧JFE岸谷社宅を含む全10・5ヘクタール。競輪場のあった丘陵地約4・3ヘクタールに防災公園、花月園前駅側の市街地部分約4・5ヘクタールをマンションなどの住宅用地とする計画。防災公園は完成後に市が買い取り、住宅用地は民間に売却される。
また、公益用地も確保し、保育園を検討。公園と住宅エリアの間に幅員12mの地区内幹線道路を通し、住宅地内にも幅員6mの地区内街区道路を整備する予定のほか、駅前に自転車駐輪場も新設する方向だ。
事業は14年度から開始予定。防災公園の細部は今後設計に入る。
市都市整備局は、「どこまで反映できるかわからないが、なるべく住民要望を反映させたい」との考えを示している。
代替避難場所も
花月園競輪場跡地と旧JFE社宅は、現在も横浜市防災計画の中で、地震等災害時の広域避難場所に指定されている。
要避難人口は1万4122人で、同事業完了後は、公園が避難場所となる見込みだが、着工中は立ち入れなくなるため、代替場所の選定が急務だ。
これについて市は、「現状では何も決まっていない」と回答。「実際に工事が始まるのは、早くて2015年度ごろ。それまでに決める」とし、避難場所を指定している市危機管理室などと連携しながら、着工前に代替場所を指定し地域住民に周知するという。
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