「笑わら会」の代表として慰問活動などに力を入れる 嶋田 紀子さん 矢向在住 69歳
広げる笑顔の輪
○…南京玉簾から祝いの舞まで、観衆に笑いを届ける矢向3丁目のボランティア団体「笑わら会」。代表として、区内の各施設に出向くなど、慰問活動に力を入れている。「お調子者なのよ」と冗談めかすが、舞台裏では日々努力。独学で芸を学んできた。その一方、矢向ケアプラザでも料理教室を開くなど、町会役員として地域のイベントに数多く携わっている。
○…生まれは足柄上郡。結婚を機に矢向へ越してきた。「母を楽にさせるためにも介護の専門知識が欲しかった」と、50歳で専門学校に入学。10時間勉強の日々を乗り越え、2年後に介護福祉士の資格を手にした。福祉施設に勤め、退職後に町会へ入会。研修旅行先で披露した「どじょうすくい」が大ウケし、弟子志願者が出るほどだったという。そこで町会内に声掛けし、結成したのが「笑わら会」。以来、老人施設などを慰労し、独学で磨いた芸で笑顔を広げていった。「介護者に少しでも休んでもらいたい。原点は母の介護」。自身も経験した大変な介護の現場だからこそ、「せめて楽しませたい」と決意する。
○…元気の秘訣は、琴やカラオケなどの多くの趣味。「カラオケは顔の筋肉の刺激や唾液分泌に繋がる」と、健康管理にも気を遣う。「食事にも気を付ける。甘いものは食べてしまうけど」と、おてんばな69歳。「バカをやると、気取ることがなくなる。素のままの自分でいられる」。飾らず、自分らしくあり続けることを大切にしている。
○…「涙を流して喜んでくれたお年寄りや、普段は絶対笑わない人も笑ってくれた」。訪問先で喜んでくれる人がたくさんいるからこそ、活動をやめられないのだという。「ひとりじゃ何もできない。地域を大事に」と、支えてくれる仲間の存在に感謝し、地域に根差した活動を展開していく。「人間笑顔が一番。同世代を明るく元気にしたい」。ひとりでも多くの笑顔を見るために、区内を駆け回る。
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