鶴見総合高校で教壇に立っている山下誠さん(57)は、これまで18回被災地を訪れ、がれきの撤去や、農地の土づくりに励んできた。「東北はふるさとのような、心の拠り所。一度行くと、次また行きたくなる」と山下さんは話す。
初めて行ったのは、2011年の7月。気仙沼では仮設住宅への移動が始まるころだった。そこで「メディアを通してではわからない、すさまじい惨状」を目の当たりにした。「半壊の建物や焼けた自動車、バスが、野ざらしにしてあった。いかに自分が何も知らなかったかを思い知った」。行く度に、次もまた行かざるを得ないと思ったという。
この3年、前半は復旧、後半は復興支援活動がボランティアの役割だったという。山下さんは現地のボランティアセンターを介し、必要とされる場所に派遣された。福島市内の除染活動も3回行っている。「子どもの通学路の隅にある土を取り除いた。生活を守るために必要」と汗を流した。
東北と関東は、切っても切り離せない関係にあるという。「魚や電力は東北からきている。知ってはいたが意識したことはなかった。関東は東北に支えられている」。行ったからこそ、強く実感したという。
「助けたいというよりは帰りたい」。東北は山下さんの第二の故郷として、深く刻まれている。
|
<PR>
鶴見区版のローカルニュース最新6件
|
|
鶴見のタグ2チームが市長表敬4月18日 |
|
|
ログハウスでこいのぼり工作4月18日 |