鶴見大学文学部教授・就職対策委員長として学生ボランティアを地域へ送り出す 加川 順治さん 生麦在住 56歳
大学生を地域へ
○…鶴見大学学生の就労支援に、10年前から尽力している。「地域に入り込んでいくことで、学生は成長する」。大学と地域の連携を重要視し、近隣の豊岡商店街をはじめ、学生が様々な地域活動に関われるようサポートしている。このほど同商店街に掲げられたフラッグもその一環。「地域に役立つことが学生のためにもなる、ウィンウィンの関係になれば」
○…専門はフランス文学。パリに6年留学していた経験もあるが、途中でイタリアやスペインの歴史ある文化に魅了されるといった、好奇心旺盛な一面も。「それがなかったら6年もかからなかったよ」と笑う。就労支援に力を入れはじめたのは、「学生が社会にふれる機会を」との思いから。インターンを導入するなど、学内の就労環境を少しずつ改善していった。「インターンを希望する学生は、『何かやらなきゃ』と焦ってる人が多い。まずはボランティアからはじめてはと思った」。区役所等に協力を仰いで、学生が地域にふれる場を設ける一方、ボランティアサークルの立ち上げに関わるなど、地域と学生の架け橋となっている。
○…朝晩、一日2回お茶を立てる時間が、安らぐひととき。「ひしゃくでそそぐ静かな音が良い。自分を原点に戻してくれる」と、茶道の魅力を語る口調に、思わず熱がこもる。「奥さんには物好きと思われてるだろうけど」と苦笑するも、「禅の文化をまちの中で可視化できれば。總持寺のある鶴見全体に、風情のあるものを散らしていきたい」と揺らぐことはない。
○…「よりよいまちとはどういうものか、それぞれの立場からみんなが考えていく手伝いをしたい」。アイデアは豊富にある。「總持寺参道入口に茶屋をつくって、總持寺アンテナショップにすると面白い。学生が運営することで、まちと總持寺・大学をつなぐことができるはず」。よりよい鶴見を目ざし、若者を率いて奮闘する。
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