レアールつくの商店街内にある、福島県西会津町や棚倉町などのアンテナショップ「kura―cafe」が、開店から1年となる。東日本大震災以降広がった、福島に対する放射能の風評を払しょくし、地元をPRしたいという思いもあり始まった同店。出店者らは、地元に対する放射能への不安感はまだあるものの、一定の成果はあったと評価している。
同店は、鶴見区の友好交流都市・福島県の西会津町や棚倉町を中心とした特産品の販売や、地域情報を発信。現地生産者などを呼んだイベントや、来店者が参加する2町の訪問ツアーも開催し、人々の交流企画にも取り組んできた。
「さまざまな企画を通じ、2町に特別な思いを持ってファンになってくれている人もいると思う」と中村郁子店長は話す。
2町は、出店が町の認知度向上などにつながったとこの1年を振り返る。
棚倉町は、「農作物の放射能検査についての消費者からの問合せは多く聞かれる。検査をしなければ買ってもらえない」と明かす。しかし、出店によって「棚倉町の産品を多くの人に知ってもらうきっかけになり、成果はあった」という。
西会津町は、「恒常的にPRできる拠点を得て、現地訪問も重ねてもらうことで、利用者との継続的な関係を続けられるようになった」と感じている。「食品への信頼も取り戻しつつある」と自信を見せる。
売れる商品作りが課題
同店は、地元の生産者が消費者の生の声を聞ける貴重な機会にもなっている。
消費者向けの試食会で、商品への感想や要望を集め、改良に役立てている。 「今まで地元だけで流通させていた商品は、そのまま鶴見で販売しても、消費者には響かないものもある」と中村店長は言う。
消費者の声を聞くことは、「生産者の向上心につながる」と2町は話す。「パッケージの改良など、商品の魅力を高めていきたい」と意欲を見せていた。
レアールに賑わい
同店は、横浜市の「商店街空き店舗活用アンテナショップ事業」として開店。空き店舗活用で商店街のにぎわいや雇用の創出をねらいにした事業だ。
つくの商店街の高橋英昭理事長は、「今までにない客層を呼んでいる。無料冊子の配布など、盛んな情報発信で商店街を知る機会が増えており、にぎわい作りに貢献してくれている」と評価していた。
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つるぎん27日に4月25日 |
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