北寺尾八幡神社奉賛会の会長を務める 椎橋 伸行さん 北寺尾在住 77歳
地域をつなぐ働き者
○…無病息災や五穀豊穣を願い、正月用のしめ縄を焚き上げたり、餅を焼いて食べる「どんど焼き」。今年も1月14日に、自身が会長を務める奉賛会の主催で行われる。「焚き上げは見どころ。区内で続けているところは多くないだろう。この地区ならではの行事の一つだと思う」。会長職に就いて20年以上。会長として同会をまとめ上げ、どんど焼きのほか、八幡神社で行われる天王祭なども主催し、地域を盛り上げてきた。
○…普段は、代々で続けてきた農家を営む。幼い頃から家の仕事を手伝い、寺尾中学校卒業後にはすでに家業を支えるようになった。仕事の手本となったのは、祖父。フィリピンで戦死した父に代わり、育ててくれた。「働き者の人だった。おじいさんがよくやってくれたから今の家がある」。現在は、妻と息子の3人で、ネギや大根、白菜など様々な野菜を育てている。息子は、自身が病に伏した際に、務めていた会社を辞め、一緒に農家で働くようになった。「もう何でもできるようになっている」と頼もしい存在を誇る。
○…野球を見る事が好きで、若い頃は10年ほどソフトボールで汗を流していたこともある。地元の北寺尾バッカースでプレーしていた。周囲からは若い頃から働き者と言われてきた。77歳の今も現役の「働き者」。「農業は腰曲げてやるから辛いけど、動かないと体がダメになっちゃうからね」
○…質問に考え込むなど寡黙な一面もありながら、「地域のつながりは大事」と地域への思いを内に秘める。「またいつ震災が来るかわからないし、もしもの時に助け合える関係は大切」。しかし昔に比べ、近所付き合いなどの日常的な地域住民同士のつながりは少なくなってきたように感じている。奉賛会の活動には、希薄になりつつある絆を守る役割がある。「地域行事がなければ、地域のつながりもなくなってしまう。若い世代へも自分たちの活動を伝えていきたい」
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