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土砂災害避難勧告 市、発令対象区域見直し 地質調査踏まえ52に絞る

社会

掲載号:2015年7月9日号

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 横浜市は土砂災害警戒情報をもとに避難勧告を発令する市内対象区域の見直し作業を行いこのほど結果を発表した。地質専門家の調査などを踏まえ、これまでの133から52に絞り込み、従前より精度は上がった形だ。ただ、緊急時、実際に住民が迅速に避難できるのかなどの課題も残り、行政側の啓発活動が一層重要となりそうだ。

 市は、死者2人を出した昨年10月の台風18号の直後地形図面を資料に、甚大な被害が発生する恐れがある崖地を緊急的に202カ所選定。同年11月末までに当該崖地に対し、人家の有無などを市職員が目視による現場調査を行い、結果133カ所に見直しをしていた。

 今回、梅雨・台風シーズンを前にさらに精度を上げようと、地質専門家の調査に加え、崖崩れが起こった場合、人家に人的被害を及ぼす恐れがある崖地との想定をし、133を24、県指定の土砂災害警戒区域内に存在する崖地約9800のうち、実際の発生率が高い、西・南・磯子各区に係る約1400カ所の中から29、計52カ所を抽出した。市は今後2017年度までに全区の更新作業を行う予定だ。

情報伝達など課題も

 今回の絞り込みにより、注意が必要な崖地は浮かび上がったが、実際に避難勧告が発令された際、避難ルート、夜間時の対応方法など、住民が適切な対応が取れるようにするには、なお、整備すべき課題も多い。

 内閣府災害ボランティア活動検討会委員で、国際救急法研究所の宇田川規夫理事長によると、09年に兵庫県佐用町で用水路があふれ、夜間避難した住民が流され、死者18人、行方不明者2人を出した水害は、12人が避難行動中に命を落としたと予想されている。宇田川理事長は「住民の半数は警報を聞いておらず、夜間のため自宅に留まった人も。行政の情報を参考に自身で避難のタイミングを計る必要もある」と語る。

 市は、土砂災害発生ハザードマップの全戸配布などを通して啓発活動に力を入れている。「52カ所以外は安全ということではない。気象状況により避難勧告を出すので、情報に留意してほしい」と話す。

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