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鶴見区版 公開:2015年10月15日 エリアトップへ

特別対談 征矢区長×ファラーニ在東京総領事 鶴見における日伯交流 ブラジルWEEKを終えて

文化

公開:2015年10月15日

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談笑する征矢区長(左)とマルコ・ファラーニ総領事
談笑する征矢区長(左)とマルコ・ファラーニ総領事

 日本とブラジルの外交関係樹立120周年を記念して、9月28日から10月4日までの期間で行われたイベント「ブラジルWEEK」。鶴見区と在東京ブラジル総領事館らが協力した初企画は、各所で盛況のうちに幕を閉じた。本紙では、イベントのリーダーとなった征矢雅和区長とマルコ・ファラーニ総領事の2人に、初開催の経緯や、今後の展望について聞いた。(聞き手/本紙・浜田貴也)

外交120周年で企画

―初開催のきっかけは

 区長 今年の1月、総領事が区役所にお見えになって、今年は外交樹立120周年、出入国管理法改正25周年、一緒に何かやらないかと言われたのが始まり。区も表彰された、ブラジルの知名度向上などに寄与した人に贈られるブラジリアン・インターナショナル・プレスアワードの開催地も「鶴見で」と言われ、ブラジルや鶴見のことを知ってもらおうと企画しました。

 総領事 何か記念してやりましょうと言ったことに魅力を感じてもらえた。子ども同士の交流などもあって、すべてのイベントが素晴らしかった。区長をはじめ、区役所のスタッフの皆さん、NPO法人ABCジャパンの安富祖美智江さんなど、皆さんにブラジル政府を代表して感謝している。ワッくんにもね。

文化交流目的に

―期間中はどんなイベントがあったのでしょうか

 区長 オープニングイベントとして、区役所前庭にブラジルの木・イッペーの記念植樹がありました。また、区民に身近な各地区センターや公会堂で、サンバのワークショップ、ボサノバコンサート、料理教室、映画上映などを行いました。鶴見区民に対してブラジルを身近に感じてもらうのと同時に、区内のブラジルの方には日本の文化を感じてもらおうと、茶道体験などもありました。

 総領事 ブラジル側としては、2本の映画上映、子どもたちによるポスターコンクールなどを実施しました。いずれも責任感と情熱を持って取り組むことを意識しました。

 突然ですが、区長に一つお願いがあります。ぜひ毎年、ブラジルWEEKを行って頂きたいです。伝統的なイベントとして毎年やることによって、どんどん大きく、例えば全国からブラジル人があつまるようなものになると思います。

 区長 今回本当に充実した企画ができたので、皆さんの協力があれば、ぜひ来年以降も検討したいです。

全国でも好例のまち

―鶴見はブラジル人を含め、多くの外国人が住んでいますが、多文化の取組についてお聞かせください。

 区長 市内18区に2千人いるブラジル人の中で、半分は区内在住です。ブラジル人の割合は全市的に高いですが、中国、韓国、フィリピンの方々も多い多言語のエリア。地域で暮らすにあたって、言葉がわからないと孤立する可能性がある。区役所では多言語に対応した通訳やパンフレットを作成しています。

 また、総領事に言われたのですが、ブラジルの方が多い自治体というのは、ブラジル人学校をつくってほしいという声が上がるそうですが、鶴見では出ないそうです。これは、特にブラジルの方が多い潮田小学校などには、特別教室を設けて学習支援を行い、一方で父兄の方には区役所から通訳を派遣している。国際交流ラウンジでボランティアによるサポートもあるなど、小さいころから学べるように取り組んでいることが理由だと思います。

 総領事 以前、潮田小学校と中学校を訪問したとき、色々な国の子どもたちが、日本の子どもたちと一緒に学んでいました。ブラジル人の子どもたちと話しましたが、良い教育を受けていると感じました。

 私は日本にいるブラジル人には、日本社会に溶け込んでほしいと思っています。将来いつまでここにいるかわからないが、日本の生活になるべく溶け込むには、言語を学ぶ必要がある。日本の文化を学び、日本人のなかで生活できるようになることが必要です。ブラジル人の明るさとユーモア、日本の真面目さ、上手に混ぜ合わせてほしいです。

 また、日本が外国人を受け入れるとき、日本人が文化を変える必要はないと考えています。今はグローバル化の流れの中、共存する上では譲り合いが大事。文化を壊すのではなく、壊さず受け入れるのが重要になる。今の日本の受け入れ方は、徐々に受け入れていくという姿勢。これをこれからも続けて欲しい。鶴見は良い例。とてもすばらしい場所です。

 区長 区としても、多文化共生を理念とした事業は多くある。ブラジル人に限ったことではないですが、今後も様々なことに対応できるようにしていきます。

 区長・総領事 ブラジルWEEKをぜひ来年も開催できるように、協力していきましょう。
 

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