鶴見パソコン・ボランティア協会会長を務める 角田 政男さん 下末吉在住 73歳
高齢者の人生を豊かに
○…区内で主に高齢者を対象にパソコンの技術や知識を伝える教室を開く「鶴見パソコン・ボランティア協会」。活動は今年で15年目を迎えた。教室で使うテキストはほとんど自身の手作り。日頃からパソコン知識を学び、使いこなす技術の伝授だけでなく、受講者から寄せられる機械トラブルにも対応する。協会が自前で用意している機材の購入費を確保するため、資金集めに苦労することもあるが、「受講者にわかりやすいと喜んでもらえるのがうれしい」と日々やりがいを感じている。
○…生まれも育ちも鶴見。現役時代は、石油販売に携わり、65歳で退職。できた時間を有効に使い、社会貢献をしたいとボランティア活動を探していたところ、区社会福祉協議会から紹介されたのが、今の協会だ。「軽い気持ちで入ったが、いつの間にかどっぷり関わるようになってしまった」と苦笑する。協会では、会社で培った力を活かせているという。「パソコンは仕事の必需品だったので、メールなどは身に付けていた。石油製品の講習会を担当していたことも、受講者へわかりやすく伝えるためのヒントになる」
○…自宅では妻と、7年前から住み着き始めた雄猫の「どんぐり」と暮らす。名前の由来は、くりっとしたどんぐり眼だったから。どんぐりのエサやりのためなら、仲間との宴会も早めに切り上げる、愛猫家だ。
○…受講者によく伝えているのは「100回来ただけでは覚えない」ということ。「自分でやろうという思いがなければ上達はしない。やる気があれば80代の人でも上手くなれる。自分には無理だと思っている人にもまずはやってみてほしい」。会員の高齢化もあり、ボランティアの世代交代など、今後に向け課題も残るが、活動に力を尽くし続ける。孤立しがちな独り暮らしの高齢者にも元気を与えることが目標だ。「パソコンを楽しむことで人生を豊かにしてもらいたい」
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