北寺尾の白鵬女子高等学校が創立80周年を迎え、10月21日、同校で記念式典が開かれた。当日は、嵯峨実允理事長や佐藤恭子校長が挨拶に立ったほか、同窓会「緑蔭会」の高橋キクエ会長も出席し、節目の場に祝いの言葉を寄せた。また、保健体育科非常勤講師で、リオデジャネイロ五輪に水球日本代表として出場した柳瀬彰良さんの記念講演も行われた。
校舎焼失し鶴見へ
同校は1936年2月27日に、前身となる京浜女子商業学校として川崎市に創立。当初は2月26日を創立日とする予定だったが、陸軍によるクーデター「二・二六事件」が勃発し、1日延期された逸話がある。校名は当時発展を遂げていた京浜工業地帯から採った。
太平洋戦争が始まると、創立当初の校舎は、45年に空襲により全て焼失。戦後の再出発地点となったのが現在校舎を構える鶴見区北寺尾だった。同校の文化祭「記念祭」は、移転後の新校舎の完成祝いをきっかけに始まり、今も受け継がれている。
新理事長が改革
ピーク時には1500人以上が通う高校へ成長したが、時代の流れとともに少子化などの影響を受け、一時生徒数は400人弱に落ち込んだ。経営難に陥った同校の再建を託され2008年に就任した嵯峨理事長は、校舎のリニューアルなどを進め、現在在校生は千人以上に回復している。
1951年の卒業生である高橋さんは、「80周年は本当に喜ばしい。永久に学校が発展していくよう願っている」と挨拶。生徒会長として登壇した柴山静香さんは、「今があるのは先輩たちの努力のおかげだと実感し、感謝の気持ちでいっぱい。自覚と誇りを持ち、後輩へ歴史を受け継いでいきたい」と話していた。
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