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外国人の大学進学後押し 区・NPOが多言語ガイド

社会

掲載号:2017年2月2日号

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ガイダンスで話を聴く外国人生徒ら
ガイダンスで話を聴く外国人生徒ら

 大学進学を希望する在日外国人の子どもらを支援しようと、鶴見区はこのほど、区内で外国人向けの学習教室などを開くNPO法人ABCジャパンらと協力し、3カ国語対応の大学進学ガイドブックを作成した。関係者は「外国につながる子どもの進学希望が増える中、具体的な指針になれば」と期待する。

 ガイドブックは、A4版の全51ページで、英語、中国語、ポルトガル語に対応。見開きページごとに日本語と各国語が対になる構成で、見やすさを工夫した。

 内容も、日本の入試・大学制度や受験までの流れといった進学そのものに関わることだけでなく、塾の月謝や参考書代、家族構成によって掛かる費用など、生活に関わる経済面についても解説。文化の違いからくる金銭の考え方にも配慮している。

 小中高校用のガイドは、県やNPO法人などが作成するものがあったが、大学用は珍しく、市内では初の取組。鶴見は市内で2番目に多い外国人が暮らしており、ABCジャパンや鶴見国際交流ラウンジには、外国人からの相談が多く寄せられていたことから、要望に応える形で実現した。

わかりやすさ工夫

 製作したABCでは、7年ほど前から独自に進学ガイダンスを実施。通訳を入れ対応してきたが、「『願書』や『偏差値』など、ほぼ専門用語となる日本語が多く、一度では理解しきれない」と、言葉の壁があることを説明する。

 その経験から今回のガイドでは、これまでの内容をベースに、大学生や保護者、教師などに意見を聞き、わかりやすさにこだわった。

 1月21日、このガイドを使った初めてのガイダンスには、外国につながる中学生や高校生ら約35人が参加。「入試や費用のことがわかった」など好評だった。

制度の違い”壁”に

 大学進学など教育面における在日外国人の”壁”は、「言葉の理解だけではない」と、現在ABCの理事長を務め、約25年前にブラジルから来日した安富祖美智江さんは話す。

 大きな違いは、教育システム。ブラジルでは公立大学は無償となっているなど、入試や受験に関わる制度の違いからトラブルになるケースがある。学校からの日本語の説明が十分に理解できず、合格後に金銭的な理由で入学を諦めた人もいるという。

 「支援する仕事をしている私でも、まだ覚えきれない制度の言葉はある」と安富祖さん。教育内容についても、計算方法などは保護者が学んできた内容と異なり、子どもに教えることができないといった問題も起こりやすいとする。

 ガイドブックは区ホームページからダウンロードも可能で、SNSなどから情報を見つけた県外からの問い合わせもあるという。

 関係者らは「ガイドをもとに、中学くらいから準備を進めてほしい。大学を目ざすための指針にしてもらえれば」と話している。

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