県クリーニング生活衛生同業組合で講習会の講師を務める 舘野 隆さん 馬場在住 48歳
日進月歩の職人
○…県クリーニング生活衛生同業組合青年部の会長を務めて10年。その巧みな技術も買われ、技術向上を目的に開かれる組合講習会の講師としても活躍。会長に就任してからは多くの人をスカウトし、会員数を倍増させた。自宅洗濯機の進化や大手クリーニング店の参入により「鶴見に以前120店舗あった組合加盟店が今では25店しかない」と嘆く。この状況を「技術を磨いて打破するしかない」と、様々な勉強会に足を運び、日々技術向上のために奔走する。
〇…出身は横須賀だが、育ちは鶴見。高校を卒業し、マスコミの専門学校へ進学。以前から興味のあった広告について学ぶ。初めての就職先は広告代理店で、仕事はコピーライター。「バブルで景気も良かったし、楽しかった」と当時を語る。3年間働いた後、締め切りに追われる多忙な毎日に燃え尽き、転職。トラック運転手をしながら感じていたのは「初めはやりたくなかった父の仕事だが、なくなってしまうのはもったいない」との思い。27歳で父のクリーニング店を継いだ。
〇…コピーライターの経験と発想のユニークさはクリーニング業界でも活きた。毎年セミナーの開催や食事会をメインに行われている組合の集会では「もっと楽しい余興を」とエアアイロン大会を企画。エアギターのように、いかに演技でアイロンを持っているようにみせるかを競う大会で、ロックやメタルなどの音楽が好きだったことから発案。「2回だけの幻の企画になってしまったけどね」と苦笑するが、その2回は会場を大いに盛り上げた。
〇…2児の父。家族で暮らす店には蘇ったブーツやカバンなど様々な小物が。「仕上げた時にお客さんが驚いて喜んでくれるのが嬉しい」と魅力を話す。新しい薬品や道具が次々に生まれ、技術は日々進化している。「学んでいくのが楽しくて仕方ない」。向上心でクリーニング業界の最前線を走っていく。
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