キリンビール(株)横浜工場前を走る横浜環状北線と岸谷生麦線の高架下緑地が1月26日、全面開放された。前日25日には近隣住民や保育園園児などによる歩き初めを実施。住民らは「新しい憩いの場になる」と歓迎した。
高架下緑地は、北線整備にあたりキリンが一部売却した土地を活用した。昨年7月、横浜市と首都高、キリンの3者が管理協定を締結。売却により不足した工場立地法における緑地面積率を補うため、同法の敷地外緑地制度を利用してキリンが整備した。今後の維持・管理も同社が行う。
1Kmの緑道に
総面積1・8ヘクタールのうち、工場見学入口付近の0・4ヘクタールは8月に部分開放されていた。今回の完成で、延長約450m、幅員約40mの大規模な高架下緑地となった。一般開放されている同工場内の歩道やビオトープなどを含めると、約1Kmにおよぶ緑道になるという。
植栽は、日の当たりにくい高架下という環境を考慮し、耐陰性のあるツタやシダなどを中心とした約40種類。四季を感じてもらおうと、ヒラドツツジやクチナシといった花の咲く低木も植えられた。
園児の散歩にも
25日のオープニングイベントには、征矢雅和鶴見区長や工場周辺の原西自治会、住宅地町内会、生麦住宅自治会の住民らが出席。完成を祝った。
神崎夕紀工場長は「(工場内の)レストラン前の緑地を通り、キリン桟橋まで緑の道になる。地元の工場として愛し続けてもらう努力をしていく」とあいさつ。征矢区長は「工場の一番大切な表の部分を提供してもらった上、管理から開放までと感謝に絶えない」と謝意を述べた。
また、当日は歩き初めに近隣の生麦保育園、ポケットハウス生麦、ヨコハマさくら保育園の3園から、園児約40人が参加。音楽に合わせ、緑地の中を歩いた。
保育園関係者は「子どもが安全に走り回れる場所は少なく、ありがたい」とし、散歩コースとして検討していくという。工場のお膝元となる原西自治会の高橋英之進会長は「生麦事件碑までの歩道もでき、周辺の人たちの憩いの場になる」と完成を喜んだ。
開放は火曜〜日曜・祝日(年末年始除く、月曜祝日の場合は翌火曜閉鎖)、午前9時〜午後5時30分(工場入口付近のみ〜10時)。
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