国道1号線の沿道約1Kmの緑化活動を行っている「鶴見『みどりのルート1』をつくる会」(高田房枝会長=人物風土記で紹介=)がこのほど、第38回「緑の都市賞」で最優秀となる内閣総理大臣賞を受賞した。11月22日には森健二鶴見区長から感謝状も贈られた。
同団体は、国道1号線沿いの聖ヨゼフ学園やスターバックスコーヒージャパン(株)など23の団体と周辺の居住者からなる。
緑化が進められている区域は、北寺尾交差点を中心に東は稲荷神社前から、西は響橋を経て東寺尾に至る約1Km。
同地区は昔、緑豊かな里山が広がっていた。しかし、国道1号線が開通し、賑やかなまちになった一方で、緑が減少し、看板やごみが増え、防犯や景観上の問題が発生していた。
3千本超える植樹
同団体は、ブロック塀やフェンスの除去、活動など、接道部の魅力的な緑化の実現のために、2012年に発足。まち歩き調査や近隣事業者への協力要請、近隣800世帯へのアンケートなどを地道に行ってきた。
2013年には横浜市の「みどりアップ計画」の一つで、地域が主体となり、緑を創出する「地域緑のまちづくり事業」を活用。5年間にわたり助成を受け、これまでに高木から低木まで3千を超える樹木を植えた。
特徴は、公道ではなく国道沿いの店舗の駐車場や壁面に緑を作っているということ。「道を狭めないから邪魔にならない」と高田さんは説明する。
現在は、維持管理活動のほか、近隣住民向けに緑を楽しむことができるイベントや勉強会なども実施している。
全国最優秀賞に
緑の都市賞は(公財)都市緑化機構が緑豊かなまちづくりの普及と実現を目的に行っているもの。3部門、応募総数60件のなかから、最優秀とされた1団体のみに贈られたのが内閣総理大臣賞だ。
同団体は、企業、市、地域住民の連携が非常に上手くとれており、全国の模範となること、里山だった過去の歴史を踏まえて活動しているところなどが評価された。
森区長は「みなさんが行ってきた長年の活動が評価されたのだと思う。緑被率の低い鶴見でこういった活動はとてもありがたい」と感謝し、高田さんは「主体性を大事にしながら助成してくれた市を始め、様々な人の協力のおかげ。活動が区内全域に、そして全国の様々な地域に広まっていくといい」と期待した。
枝でつくるサンタ
12月1日にはライフ鶴見店の入口付近で同会主催の「枝サンタ作り」が開かれた。
木の枝に塗料でサンタクロースのイラストを描くもので、近隣で伐採された木の枝を再利用する目的で昨年から始まった。
当日は、買い物に訪れた親子連れやお年寄りが、約100本用意された枝に個性的なイラストを描き、楽しんだ。
出来上がった枝サンタは今月24日まで国道沿いの緑化された場所に目印として飾られる。
高田さんは「捨ててしまう木を見つめ直す機会になれば。身近な地域の人に活動を知ってもらうため、今後も様々なイベントを開催していきたい」と意欲を見せた。
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