認知症疾患医療センターに聞く 市政報告みちよレポ【1】 認知症の早期発見と予防策は 企画/東みちよ事務所
高齢者の5人に一人が認知症になる時代。今年1月からは、横浜市で認知症の早期発見、早期予防を目的とした「もの忘れ検診」(65歳以上無料)が始まりました。これに先立ち、横浜市の認知症予防施策を検討するため、認知症疾患医療センターである済生会横浜市東部病院の三角隆彦院長、後藤淳センター長にお話を伺いました。
東 認知症医療疾患センターの役割は?
三角院長(以下敬称略)国によって都道府県ごとにセンターを作るよう定められ、主に救急医療における認知症対応や、異常行動が目立つ患者さんの受け入れ、地域での認知症のリテラシーを上げる活動をしています。
東 早期発見が大事といわれていますが?
後藤 早期に社会資源と結びつけることが重要です。認知症は周囲の人も大変なので、地域ぐるみで関わっていくことが助けとなります。医療と福祉、介護の連携による初期治療集中チームなども活用して欲しい。
東 認知症予防で大切なことは?
後藤 生活習慣が認知症発症に関係があるといわれています。まずは生活習慣を整え、人と関わっていくことが有効。また、血圧を下げることや睡眠も大事です。
東 英国では社会全体で認知症を受け入れるコミュニティ施策を進めていますが、日本でも変化が必要でしょうか?
後藤 重要な課題です。認知症は癌などと違い病気を治すことが難しい。政府も認知症大綱などで地域の協力を推進しています。個人の生き方、人との関わり方で病気の出方も変わります。しかし発症しても幸せに生きることも可能ですから、正しく理解し認知症を怖がらないことも必要です。
(もの忘れ検診の問い合わせ:横浜市健康福祉局高齢在宅支援課 【電話】045・671・4129 ※済生会でこのもの忘れ検診は行っていません)
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