今年度6年生の児童たちは5年生だった昨年一年間、総合の授業を使い、90周年を記念する作品を制作。新型コロナの影響で臨時休校の時期があるなど、例年よりも授業時間が少ない中、学校へのお祝いはもちろん、「地域への思い」を作品に込めた。
1千人写す大作
多数の画像を合わせ、一枚の絵を作るアート作品「モザイクアート」に挑んだのは、5年1組の児童たち。
コロナ禍、「心のつながりを表現しよう」というテーマのもと、学校の90周年の文字に、鶴見のまちをイメージして区のマスコットキャラクター・ワッくんを配置。両者を結ぶ意味としてハートを背景に取り入れた。デザインは子どもたちの案だ。
縦2・27m×横3・19mで模造紙9枚分の大作は、全校児童と教員約900人、鶴見銀座商店街、警察や消防署などで撮影した1000人以上の人物写真を中心に構成。「つながりのポーズ」として、両手を結んだポーズで写した。
1枚あたり縦2cm×横3cm大で8300枚を使用。撮影、カット、貼り付けだけでなく、濃淡を出すための写真加工など、すべて児童が行ったという。
作品は今後、縮小したレプリカを額に入れて校内に展示する予定。90周年記念誌の表紙も飾る。
魅力満載のカルタ
5年2組は「TRYM」(T=鶴見、R=歴史、Y=よさ、M=魅力)という言葉を掲げ、カルタ作りに挑戦。調査した鶴見小や地域の魅力などを多くの人にもっと知ってもらいたいと取り組んだ。
児童たちは、鶴見区の見どころを集めた「ワッくん鶴見カルタ」の制作に携わった、鶴見みどころガイドの会の横須賀剛一さんを講師に、基本を学習。ヒントやコツを学び、「施設」「自然」「歴史」「鶴見小学校」の4項目にわけて50音の札を考えた。
写真撮影も児童が現地を訪れて実施。その場で感じたことも文章に盛り込んだ。
完成に向け、3年生と5年生で仮のカルタで遊んでもらい改善。手書きのイラストでケースも作成した。
記念式典のある15日にお披露目予定で、学校で子どもたちが遊べるように保管するという。
大人顔負けの記念誌
「ツルキュウレンジャー〜90周年ブックプロジェクト〜」と題し、5年3組の児童たちは、90周年記念誌作りにチャレンジした。
通常は大人が制作することがほとんどの記念誌。学区内にある印刷会社・(株)べレコの社員を講師に招き、工程やレイアウトのポイントなどを勉強。記念誌に掲載するための写真の撮影方法についても、専門家の授業を受けて学んだ。
製作にあたっては、掲載内容からレイアウト、背景といった細かなデザイン案や文章入力など、パソコンを使って自分たちでこなしたという。
校舎の紹介や、ランドセルの色や好きな給食といったランキングのページなど、児童らしい工夫も随所に感じる仕上がりになっている。A4サイズで、15日以降に完成予定だ。
各クラスの担任教諭らによると、児童たちは制作にあたって苦戦しながらも、楽しく取り組み、達成感や充実感にあふれていると振り返った。
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