鶴見薬剤師会の会長に就任した 阿部 正隆さん 豊岡町在勤 62歳
区民と医療の橋渡しを
○…区民の健康増進を目的に活動し、医薬品の相談や公立小中学校で薬物乱用防止の講座も行う鶴見薬剤師会の会長に6月に就任した。6年前にも会長を務め、今回で2度目の同職。「昔と今では薬剤師に求められる役割も変わった。薬局内だけでなく外にも注力し、区民と医療の中間役として活躍していかなければ」と思いを語る。
○…区内市場下町で生まれ、馬場小学校から神奈川区の浅野中学・高等学校に進んだ。昭和大学薬学部在学中はアイスホッケーに熱を注いだ。その後、救心製薬(株)で13年間勤務し、1996年に豊岡町に阿部薬局を開いた。「苦労したことは色々あったと思うが忘れてしまった。その方がポジティブでいられて良いですよね」とほほ笑む。顔なじみの地域の方も多く、薬局の周りを歩けば挨拶が絶えない。
○…3人の息子全員が薬剤師の阿部家。「息子には自分の好きなことをやりなさいと言ってきたが、自分が楽しそうに仕事をしている背中を見て決めてくれたのかな。そうであるならばこんなに嬉しいことはない」と親の顔を見せる。最近は孫娘が七夕の短冊に「りょこうたのしかった、またつれてって」と書いていたのを見て「ほっこりしたね。とても嬉しかった」と話す顔は優しい。
○…薬剤師会として「地域連携薬局を増やしていくことが使命」と語る。医師や看護師、介護士との連携を一層深めていきたいとし、「サルビアねっと」の活用で服薬情報等の共有を行いながら、区民がどこでも適切な医療を受けられる体制をより進めていきたいとする。「薬局も薬を提供するだけでなく、一つのコミュニティとして気軽に相談や話ができる場所にしていきたい」。柔らかな表情ながら、強い思いが感じられた。
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