市内の児童生徒が国際平和についての思いを発表する「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」で、潮田中学校3年生の林睿騰(りんるいてん)さんが最高賞となる市長賞を受賞した。
林さんが語ったスピーチのタイトルは「違いが救った命」。修学旅行で訪れた沖縄で学んだ自然洞窟「ガマ」での話だ。
戦時中の沖縄で、ある2つのガマに避難していた村民たち。1つのガマでは村民たちが集団自決したが、もう一方のガマでは犠牲が出なかった。
なぜこの違いが出たのかという点に着目した林さん。犠牲が出なかったガマにはハワイ在住歴のある村民がいて、アメリカ兵との橋渡し役となり村民を説得したという。
林さんは台湾出身で、小学3年生の時に鶴見に移住してきた。スピーチではその時の体験談にも触れながら、「台湾と日本の文化や言語が分かる自分も橋渡し役になりたい。互いを理解し、一人ひとりが違うからこそ良いということを伝えていきたい」と訴えた。
市長賞の受賞を受け、林さんは「自分の思いを真っすぐ伝えられた。これからも平和に対する思いを伝えていきたい」と笑顔で語った。
国際交流の役目担う
区内からは市場小学校6年生の志村優妃さんも市長賞を獲得した。市長賞を受賞した児童生徒はピースメッセンジャーとして、今後、国際機関の事務所訪問や国連国際学校との交流などに取り組み、国際平和を呼び掛ける役目を務めていく。
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