ケアラーズカフェつむぎサロンの代表として、介護者従事者を支援する 小野瀬 美雅(みか)さん 生麦在住 49歳
“支える人を支える”場を
○…生麦地域ケアプラザを拠点に介護者のためのケアラーズカフェとして月2回イベントを開いている「つむぎサロン」。初めは参加者が少なく、苦戦していたこともあったが、今では定員を超えることも。「つむぎサロンの由来は生麦の“むぎ”と人と人をつなぐ意味で“つむぎ”。悩んでいる人が少しでも安心できるような場を作れたら」
〇…岩手県出身。中学の卒業式から鶴見に来て30年以上。初めは調理師として居酒屋で働いていた。30代の時に夫が病気になり、介護生活の末、亡くなった。子育ても仕事もある中で、担当のヘルパーさんに助けられたことから福祉の仕事に興味を持つ。8年ほど前、怪我をして休職していたこともあり、病院へ再就職。昨年9月に同サロンをオープンした理由は一つではない。脳梗塞で倒れた患者を介護する妻を見て、「この人を支える場所はあるのか」と感じたこと。もう一つは、介護者から聞いた「入院すると人が変わったようになって帰ってくる」という言葉。なぜだろうと強く感じた。病院側だけでなく、自宅ではどうしているのか、両側の視点を知りたかった。
〇…出身は岩手の大槌町。東日本大震災で津波の被害を大きく受けた町だ。幸い、家族は無事だったが、変わってしまった町を見て「ここはどこだ」と思った。7年経って、次第にボランティアも少なくなっている。「もっと盛り上げなきゃ。命や絆は大切だから」
〇…「良いと思ったらすぐに動く」という行動派。「いずれは古民家を改装し、収益を上げながら、サロンを運営していきたい」と構想はしっかりとある。「家族の痛みが分かる分、何とかしなくちゃと思う」。“支える人を支える”場所を作るため、持ち前の行動力で、今日も奔走する。
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