新鶴見操車場開設90周年展の展示作品を作った 間口 健一さん 矢向在住 71歳
鉄道好き高じて地域貢献
○…江ヶ崎町や小倉地域にかつて存在した新鶴見操車場。開設90周年展をNPO法人「史季の郷」の理事として主催する。当時の写真で埋まり、丁寧な解説も載った模造紙は全て手作り。「自分の知識が役に立って生かせればこんな幸せなことはない」。他にも区民活動センターの歴史講演会で登壇、鶴見鉄道倶楽部といった地元探索企画を行うなど、“地域の先生”として引っ張りだこだ。
○…幼い頃の思い出と言えば、泣く度に尻手に住む祖母が電車を見に連れて行ってくれたこと。その影響か鉄道が大好きで、幼稚園の頃には一人で乗車。愛情はとどまるところを知らず、お気に入りの鉄道雑誌の記事を書く先生が所属する山梨の大学を選び、片道3時間を電車で通うほど。「沿線の景色や車両ごとに違う車内の雰囲気を観察するのが楽しくて」。卒業後は、小学校の社会科の教諭として都内の学校で働いた。定年後、史季の郷の創設に携わったことがきっかけで地域に深く関わるように。「学校で郷土資料作りなどしていたし、自分の経験が役に立てばと思った」
○…妻とは月一で旅に出る。もちろんローカル電車の旅だ。最近は銚子電鉄や上信電鉄に乗って、温泉を楽しんだ。「妻は特段電車旅が好きだったわけじゃないが、たくさん旅に出て好きになってもらった」と笑う。
○…近隣小学生の歴史の勉強などに利用されている史季の郷。今後は学校支援に力を入れていきたい。「このエリアは、線路で分断され、互いの交流が少なかった。歴史を知ってもらうことで共通の話題づくりになれば」。地域住民の交流も先に見据える。「すぐに引っ越してしまう人もいると思うが、一度は住んだ町。歴史を知って思い出を作ってほしい」。地域の先生が伝えていく。
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