家庭用ペンキスプレーで横浜の風景などを描く郷右近健二さん=馬場在住=がこのほど、目標としていた百景を完成させ、4月3日から14日まで横浜市民ギャラリーで記念の展示会を開く。20年以上前から一つひとつ描いてきた集大成だ。
抽象画が夜景に
郷右近さんは、市場中学校など、横浜市の学校で美術教諭として働いていた。生徒たちに教えていた絵具を網などに塗り、ブラシなどでこする「スパッタリング」という技法。自分でもペンキを使って抽象画を書き始めた。「これは横浜に見えるんじゃないか」と感じ、第一作となったのはみなとみらいの夜景だった。
学校の文化祭時などに作品を作り、57で退職した時には22作品。その後は年に10枚などペースを上げ、中区で展示会も開催。「このままいけば百いけるのでは」と目標を立て、記念すべき百作品目がこのほど完成した。
こだわりの技法
「手描きだとちゃっちくなる」。家庭用スプレーを使ったこだわりの技法で描く独特の作品。「今の雰囲気がいいのに変化してしまいそうな風景を描き留めている」と話す通り、実際に訪れた場所の写真をもとに描くことがほとんど。場所は山下公園といった観光の定番スポットから、国道駅、鶴見にあった居酒屋「かっぱ」など、区内のディープスポットまで様々。作品の下にはその場所を見つけた経緯などの手書きのコメントが載る。「足を長く止めてもらえるように工夫している」。
入場は無料。時間は午前10時〜午後6時(最終日のみ午後4時まで)。期間中は、百作品全てと郷右近さんの芸術家仲間の作品も展示される。(問)イハヤサカさん【電話】090・9149・8811。
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