ホストファミリーとして多くの外国人を受け入れている 鎌田裕成さん 西寺尾在住 58歳
異文化交流で人生を謳歌
○…英語を克服しようと、奥さんの勧めで25年前に言語研究クラブに入会。2年後、初めて外国人を受け入れるホストファミリーに手を挙げた。アフリカのザンビア人を皮切りに、これまで20ヵ国50人のホスト役を務めてきた。文化の違いに戸惑いもあったが、「日本の一般家庭を体験してもらえれば」と、毎年のように国際交流を続けている。「いつのまにか言葉や国籍の境が消え、人と人との付き合いができるようになった」
○…地元・神奈川区出身。足が悪く、5年生までギプス生活を余儀なくされた。医者の見立て通り、自然に治癒はしたが、「遠足は母親におんぶされて参加するなど、幼少時代は苦い記憶が多いね」と振り返る。その反動から中学は卓球、高校はテニス部に所属し汗を流した。英語については「授業は嫌いじゃないけど、話すことにはコンプレックスがあった」
○…大学卒業後は、会社員となり激務をこなす毎日。仕事重視の生活に疑問を感じ、「家族と触れ合う時間が持ちたい」との思いも次第に強まった。この頃からホストファミリーとして活動する機会が増える。「ホスト役として世話した夫妻に再会するため、家族でフランスに行けたのは転職したおかげだよ」。しかし、人生は順風満帆とはいかないもの。海外交流で訪れたメキシコから帰国したその日、新築ローンの診査が下りるかどうかのタイミングで会社が倒産したのだ。「絶望していたが、妻の『何とかなるわ。これはチャンスよ』の一言に救われた」。前向きにとらえることで、再就職を掴むことができた。
○…「娘2人が高校生の時にフランスへ留学し、ホームステイ先の家族の気持ちが分かるようになった。今は恩返しのつもりで外国人を受け入れている」。根っからの人好きなので、日本の地方の人との交流も視野に入れる。「引退すれば時間ができる。世界中を旅して異文化に触れ、新しい自分を発見したいね」
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