区民意識調査 「定住意向」 75% 地震の備えに課題も
神奈川区は、2012年度区民意識調査の結果をまとめた報告書を11月16日に発表した。調査結果には、定住意向の高さが顕著に表れたほか、防災に対する区民の意識が色濃く反映されている。
調査は区民のニーズや意向を的確に把握し、今後の区政運営の方向性を検討するための基礎資料にしようと実施。2009年以降3年振りの調査となった。今回は「地域のコミュニティ」「防災」「定住意向」などを中心に調査。住民基本台帳及び外国人登録原票から無作為に抽出された、区内在住の20歳以上の3000人を対象に郵送式で行われ、1466人(48・9%)の回答があった。
利便性に評価
今後も神奈川区に住み続けたいかどうかを聞いた質問では「住み続けたい」と「たぶん住み続ける」を合わせて75・8%の区民が区内での生活を望んでいる。これを裏付けるのが「現在の住まいの環境」について評価を聞いた質問に対する回答。「よい」と「どちらかというとよい」を合わせた場合、「交通・通勤などの便利さ」が73・3%で最も高く、次いで「病院・医院の近さ」が65・5%、「周辺の静けさ」が65・0%、「ふだん買い物をする場所の近さ」が61・6%となっている。神奈川区は鉄道の停車駅がJR線・東横線・京急線・市営地下鉄の14駅に上り、国道1号線・15号線などの主要道路もあるためアクセスが良く、それでいて閑静な住宅地も多いのが特徴だ。
また、「地域活動に参加している」「参加したい」という回答は81・7%に達し、そのうち40・2%の人が「社会貢献をしたいから」と答えた。その反面「町内会などの持ち回り当番などやむを得なかったから」が35・3%と2番目に高い。
防災対策足らず
災害への備えに関する質問では、ラジオや懐中電灯などの防災グッズの備蓄や水・食料の備蓄を行っている区民が多い一方、家具の転倒防止や自宅の耐震化などの「被害を最小化するための事前防災」への取り組みが不十分であることが明らかとなった。区担当者は「講習会などに参加する人がまだまだ多くはないので、区では皆さんに興味を持ってもらえるように啓発していきたい」と話している。
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