WEショップかながわ代表としてチョコ募金を行っている 田中 道子さん 松見町在住 64歳
人は財産、常に謙虚で
○…県内各地で見かける「WEショップ」は、地域から寄付された物品を販売し、その収益を主にアジア女性の自立支援に活用しているリユース・リサイクル店だ。区内には3店舗あり、NPO法人を取得した2000年から代表として活動している。バレンタインにちなみ、500円以上を募金するとチョコレートがもらえる「チョコ募金」。今年が5年目で総額55万円となる見込みだ。「身近な企画なので、募金に対する敷居が低いようです」と成功の要因を話す。
○…おとなしく、読書が好きな女の子だった。中学・高校は横浜共立学園で過ごした。当時のことを聞くと、恥ずかしいのか、謙遜なのか、「昔のことは忘れた。過去は振り向かない性格なの」と煙に巻く。記憶は定かではないと前置きしつつ、「『アフリカの母になりたい』と卒業アルバムに書いたらしい。学生時代は周りに流されていたから、何かに影響を受けたのかもしれない」と話し始めた。
○…青山学院大に進学し教員免許も取ったが、「教師は合わない」と、伝手を頼りに一般企業に就職した。「あの頃は、自分で運命を切り開く気持ちがなかった」と振り返る。退職後、2人を出産。生活クラブ生協に入ってから人生が一変する。「食の安全などを話し合う中で、知的探究心に火が付いた」。市民活動を経て現職。「代表になったのは、テーマがはっきりしていて楽そうだったから。それが大間違いだった」と笑う。
○…フランス語を習い始めて21年。週1回、先生と過ごす時間が息抜きになっている。「私が好きなことをやっていられるのは、忍耐強い夫の支えがあってこそ。本当に感謝しています」。現在は組織が大きくなり、会員・ボランティアを含め100人以上を束ねる。「人は財産だが、だからこそ難しい面もある」と運営の難しさを吐露するが、これからも謙虚に、「人のつながり」で目標に向かっていくことに変わりはない。
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