60周年を迎える大口・七島地区社協の会長として町を盛り上げる 江森 一郎さん 大口仲町在住 70歳
今できることを続ける
○…4月で60周年を迎える地区社協の会長を4期8年務めてきた。「最初は『社協』という組織自体、地域の人に知られていなかった」。住民と直接話し合ってアンケートを実施し、積極的に意見を吸い上げた。現在では、地域まつりや盆踊り大会、お楽しみ会など年間10回ほどのイベントを企画・運営し、町を盛り上げる。「ここ10年で地区社協の骨格はできたと思う」と笑顔で振り返る。
○…幼少期は北鎌倉の曾祖母宅へ疎開していた。お人好しな性格で「裕福ではなかったのに友だちにお菓子を配ってしまうから、曾祖母が3日間食事を我慢していたこともあった」というエピソードも。中高は野球づけの日々。Y校野球部では「大口のイチロー」としてピッチャーで活躍。野球嫌いの担任には「『今しかできないことをやるべきだ』と言ったよ」。卒業後、東急百貨店に入社予定だったが入社式に寝坊。家業の印刷屋を継ぐこととなった。
○…選挙管理に携わったことがきっかけで町内会に関わるように。町内会長も14年間務めており、「連合町会の協力あっての地区社協」と深くうなずく。モデル地区として、高齢者支援・防災・世代間交流を進めるため1カ月に何度も会議を開いたこともあった。自身の会社の壁を利用して電子掲示板を設置し、地域情報やイベントの様子を流しているが「昔の街頭テレビのようにもっと設置できれば」。現在は、自分のアイディアで設立したミニボランティアセンターの周知や体制作りに奔走中だ。
○…3年半前に脳出血で身体が不自由になってからは、毎週ラポールに通って仲間と水泳や卓球を楽しむ。「私が息子たちにしていたように、彼らも孫たちを頻繁に旅行に連れて行っている。良いことはやめないことだね」と微笑む。「長く務めすぎると下が育たない。今まで築き上げてきたものを次の担い手につなげていきたい」と、更なる発展を見据える。
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