神奈川区内 基準地価、上昇傾向強まる 商業地変動率は市内3位
神奈川県は9月19日、土地の価格の目安となる「基準地価」を公表した。神奈川区内は、昨年の調査で下落傾向に歯止めがかかったが、今年は住宅地・商業地ともに平均変動率が上昇。不動産市況に回復傾向が出始めている。
基準地価格は、土地1平方メートルあたりの取引価格を不動産鑑定士の評価などを踏まえ、客観的に示すもの。全国の基準となる住宅地や商業地で調査が行われており、今回発表されたものは、今年7月1日時点の地価。神奈川区内では、住宅地10地点、商業地8地点で調査が行われた。
今年は、区内すべての調査地点で価格が上昇した。住宅地は「六角橋3丁目587番6」(3・2%)で変動率が高かった。平均変動率は1・7%(前年0・1%)で、市内平均1・1%を上回った。一方、商業地は「六角橋1丁目59番4外」(3・9%)で変動率が高く、平均変動率は2・8%(前年0・1%)。市内平均1・8%を上回り18区中3番目の上昇率だった。住宅・商業地ともに変動率の高かった六角橋周辺は、東急東横線・東京メトロ副都心線の相互直通運転が開始するなど、都心への交通利便性が高まったことが影響したとみられる。最高価格地は「鶴屋町2丁目20番2外」の94万4000円(前年91万7000円)だった。
台町で事務所を構える不動産鑑定士の渡部秀一氏は「アベノミクスへの期待感が大きい。消費増税の前に不動産を購入したいという心理も働いたのではないか」と分析している。
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