協進印刷 防災絵本を幼稚園に寄贈 5万5千部を無償配布
(株)協進印刷(江森克治社長)=神奈川区大口仲町=はこのほど、幼児向け防災教材絵本『ぼうさいえほん』を自主制作し、横浜市幼稚園協会(木元茂会長)に寄贈した。絵本は10月初旬、協会に加盟する市内259園の園児(約5万5千人)に無償で配られた。
「子どもの命救いたい」
園児たちへの防災絵本のプレゼントは、同社の社会貢献の一環として行われたもので、趣旨に賛同した(株)神奈川ナブコ(原信治社長)、コンテンツワークス(株)(荻野明彦社長)、横浜DeNAベイスターズ(池田純社長)が協賛している。
同社はこれまでも、印刷を通じた社会貢献活動を行ってきた。今回は、愛知県のNPO団体の活動を参考に立案し、市政策局共創推進室の協力で実現にこぎつけた。江森社長は「災害時に一人でも多くの子どもたちの命を救いたいと願って発行しました」と話す。
「ぼうさいえほん」(A5判14ページ)は、災害発生時の「自助」のために必要な行動が幼児目線でわかるよう、親しみやすいイラストやひらがなを使用している。幼稚園や家庭での読み聞かせを通じて、災害時に取るべき行動を伝えられる内容に仕上がった。
監修した市総務局危機管理室は「一人ひとりの日ごろの備え(自助)と地域での助け合い(共助)は不可欠です。この絵本の内容を子どもたちと共有し、大地震に備えてもらいたい」と呼びかけている。
完成した防災絵本は9月30日から順次、市内259園に通う園児約5万5千人の保護者全員に無償配布された。区内のある女児は「お母さんと一緒に読みたい」と笑顔で受け取っていた。木元会長は「園児たちが防災について話すきっかけになればうれしい」と喜び、10月1日には、協賛企業である神奈川ナブコに対し感謝状を贈った。
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