日産、きょう創立80周年 小沢工場長が地域を語る
日産自動車(株)(カルロス・ゴーン社長)=本社・西区=がきょう12月26日、創立80周年を迎えた。創立当初は神奈川区宝町に本社を構えていた同 社。日本初の量産工場として同所に誕生した横浜工場は現在、エンジンやモーター、サスペンション部品といった自動車の最重要部品を生産している。そこで本 紙は小沢伸宏工場長に80周年記念インタビューを行った。
――創立80周年を迎え、日産発祥の地・横浜工場の工場長として今のお気持ちをお聞かせください。
「私は1980年に入社した当時、ここ横浜工場に配属されました。日産発祥の地であるとともに、思い出のある工場です。工場長として横浜に戻ってきたのは、嬉しいと同時に責任も感じています。
80周年という記念の年ですが、私たちは常に横浜工場がより地域にも貢献できるような役割と海外をリードする工場『マザープラント』の役割を果たさなければならないと、喜びを感じながら責任持って仕事をしています」
――神奈川区の地元企業として、横浜工場はこれまでどのように地域と関わってきましたか。
「地域の人たちと直接ふれあう機会でいえば、事業所祭りである日産YY祭りや工場を開放するオープンデーなどの工場イベントです。モノづくりの現場を見学したり日産車に触れて乗って、楽しんでもらっています。また、毎月23日には地元自治会と一緒に新子安駅・生麦駅から工場までの間を清掃する『日産デー』があり、毎回50人ほどの従業員が地域への感謝を込めてゴミ拾いしています。
その他にも、日産カップという各種スポーツ大会に協賛し、地元の企業として地域に参加しています。従業員がプライベートで参加していることもあります」
「世界を代表するモノづくりを発信」
――今後、取り組みたい事業はありますか。
「たくさんあります。今年2月に日産のスポーツブランド・ニスモが東京都・大森から移転してきました。エンジン博物館とともに『見せるファクトリー』として、セットで地元の観光名所にできたらいいなと思います。
また、市販車で世界最速であるGT-Rのエンジンも当工場で作っています。自動ラインではなく、工場に3人しかいない『匠職人』による手組みで組み立てています。このような、横浜工場でしか作れないエンジンを作っていくことで、地元の子どもたちに『地元の企業が世界を代表するモノづくりをしているんだ』ということを伝えたいです」
――最後に、100年企業へ向けて横浜工場がこれから目指すものは何でしょうか。
「エンジンやモーターを作る工場として、その生産性で世界一を目指したいです。一番にこだわれば、90周年も100周年も地元企業として当工場が世界をリードしていけると思います。『人を大切にして地域とともに生きる』をキーワードに、ここ横浜が日産発祥の地であることを忘れず、地域貢献や雇用創出などの社会的責任を全うすることが地元への恩返しだと思います」
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