神奈川警察署長に就任した 長澤 嘉信さん 六角橋在住 56歳
分析力を強みにして
○…3月19日付けで神奈川署に着任した。署長職は1年半ぶり2度目。取り組むべき青写真はできている。約300人の署員を前に、「仲間と仕事と健康を大切にし、心を一つにして地域住民のために汗をかこう」と訓示した。神奈川区の印象は「工業から商業、漁業、農業まであり、まるで、横浜市を象徴するような地域。警察学校で初めて現場体験を実施したのも、東神奈川駅前交番だった」。
○…出身は横須賀市。使命感が強く、すでに小6の作文で警察官になることを明言していた。幼い頃から柔道に明け暮れ、市立横須賀高や東京理科大で主将を務めた猛者だ。大学では化学を専攻。「地元の警察官が部活動に参加しており、実際の話を聞いて、憧れが目標に変わった」
○…1985年の日航機墜落事故は、強く記憶に残っている。当時、第二機動隊の分隊長として現地で行方不明者の捜索や遺体の収容にあたった。「あの現場を経験したからこそ、どんな厳しい現場も乗り越えられる」。横浜で開かれたAPECでは、対策課長として県警史上最大となる2万1千人体制の警備を成功させた。「県民やボランティア、自治体など、官民一体の取り組みの推進が成功の要因だ」と振り返る。
○…心身を鍛えようと、30代でマラソンを始めた。40歳と50歳の時に、記念として100Kmにも挑戦。座右の銘である「継続は力なり」を実践すべく、公私共にコツコツ走り続けてきた。「対策の出発点は実態把握。毎日管内を走って自分の目で確認するよ」
○…これまで県内各地で様々な役職を歴任。直近では、県警本部の新設ポスト「警務部理事官」に抜擢され、本部犯罪抑止戦略官として県内全体の犯罪情勢を分析、抑止対策を講じてきた。こうした経験を神奈川署でも生かすつもりだ。「各地域の諸情勢をきめ細かく分析しつつ、住民の声に耳を傾けることも推進していきたい」と力強く語った。
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