菅田地区社会福祉協議会の会長として全国社会福祉大会で表彰された 河原 史郎さん 菅田町在住 72歳
義理人情の行動派
○…「現役を引退しても、まだまだ活躍の場はある」。定年退職者が元気に散歩している姿に違和感を覚える一方で、区民生委員協議会の会長としてボランティアの必要性も痛感していた。そこで、地域ケアプラザを受け皿に、シニアの地域デビューを通じて地域の困りごとを解決する「菅田安心ボランティア」を発足。この取り組みが、市内252地区社協の中で唯一、今年度の全国大会で表彰された。「これまでの苦労が吹っ飛んだ。今後の活力にしたい」と喜ぶ。
○…戦国時代から続く18代目、生粋の菅田っ子だ。戦後、岸根公園は進駐軍の射撃訓練場となった。「薬きょうを車輪に加工して鉄道模型を作っていた」。池上小に入学したころは1学年1クラス。バスが通り、市営住宅が建設されて様相が一変した。卒業時には、児童数が2倍に。そして、長く地域が協力して行っていた川や道路の整備を、行政が担うことになった。「あの時から、自分たちが汗をかいて地域を良くすることを忘れてしまったのかもしれない」と嘆く。
○…横浜翠嵐高校では剣道部に所属。厳しくも愛情ある顧問に薫陶を受けた。物理の先生の影響を受け東京理科大へ。理化学研究所に就職したが、本社移転が決まり、妙蓮寺の特定郵便局長に転身。引退するまでトップセールスに励み、保険事業では大臣表彰を受けるほどの好成績を残した。
○…長男・長女に恵まれ、孫2人も近くに住む。地域活動は小学校のPTA会長でスタート。その後、青少年指導員や菅田神明社の奉賛会役員などを歴任。様々な肩書の名刺を手にしながら、「義理と人情で生きてきたから、頼まれたら断れない」と笑う。趣味は刀剣の収集。剣舞・詩吟は南朝神州流三段の腕前だ。「今回の受賞を機に、後進に道を譲りたい」と話すが、「介護保険制度が変わるので、在宅介護を地域で担えるシステムも作ってみたい」とアイデアは尽きない。
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