新子安2丁目にあるマンション「アリュール横濱新子安」(120戸)で、ヤギ2頭が期間限定で放牧されている。敷地内の手入れが困難な場所の雑草を食べてもらうために雇われたヤギたち。環境面などで効果があるのはもちろん、その愛くるしい姿が入居者や近隣住民の注目の的となっている。
「メェ〜」。小さく鳴いて敷地の斜面を器用に登り、駆け寄ってきたヤギたち。どちらも2歳の雄で、富山県の農場から借りてきた家畜のヤギだ。
機械使わず管理費抑制
2年前に竣工した同マンション。建物周辺約1192平方メートルに雑草が生い茂っているため、1年目は人の手で除草を行った。しかし、あまりに急斜面であるため機械を操作しながらの作業が危険であることや、害虫の大量発生により薬剤散布や草刈頻度の影響で植栽管理費の増額が予想された。そこで昨年、同マンションの造園管理を行うイビデングリーンテックが、近年河川敷や団地、企業などで取り入れられている「ヤギ除草」を試験的に導入。7月から10月までの3カ月間、複数にエリアを分けて除草したところ、住人からも好評だったため、今年も継続した。
同社の佐々木良典さんは「人が除草すると、機械によるCO2の発生をはじめ、環境面で影響がある」と指摘。ヤギが食事として除草すると、食べた雑草は糞として土に帰るという点でも非常にエコだという。草を主食としているため糞はそれほど臭わず、寂しがり屋な性格だが2頭いればほとんど鳴かない。
「まちのアイドル」に
管理人の仲嗣雄さんは「マンションの子どもたちはとても喜んでいます」と話し、癒しの面でも効果があるという。昨年は夏休みにヤギと触れあえる企画を催したといい、今年も検討中だ。通りすがりにヤギの様子を眺める近隣住民も多く、すっかりまちのアイドルとなった。今年は8月末まで毎日勤務する予定。
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