来年1月9日に反町公園で予定されている「神奈川区消防出初式」で古式腕用ポンプを披露しようと11月29日、神奈川消防団と神奈川消防署が打ち合わせを兼ねて試運転を行った。
腕用ポンプは人力でピストンを可動させて放水する仕組み。全国的にも現存する地域は数少なく、神奈川区内では第4分団と第8分団が1台ずつ所有している。大きさは約3m×2mで、4分団のポンプには「大正四年四月吉日」と書かれ、8分団のポンプには「日本橋區横山町壹丁目 岡崎屋茂兵衛」と製造元が刻まれている。
いつまで使用されていたかは不明。ほとんど倉庫に保管しているだけだったため錆が目立ち、専用ホースも傷んでいたが、恐る恐る行われた試運転では2台とも無事放水することができ、団員らは本番へ向けて立ち位置などを確認した。
本番は「時代劇風」
このパフォーマンスは、今年消防庁長官から消防団に贈られた表彰旗を披露したいと考えた田辺省二団長が「消防団の歴史についても紹介しよう」と、消防署と一緒に企画した。団員が江戸時代を意識した刺子に身を包み、提灯やまといを振り、半鐘を鳴らして消火するといった「時代劇風」にする予定だ。
横浜市の消防沿革によると、1868(明治元)年に横浜消防組ができた際に腕用ポンプ3台が配置され、71年に(蒸気式と思われる)英国ポンプが導入されたとの記述がある。
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