総務省消防庁による「平成27年度消防防災科学技術賞」で、神奈川消防署に勤務する岩方清光さん(49)ら3人が応募した作品が「原因調査事例報告」部門の優秀賞に選ばれた。11月25日には都内で表彰式が行われ、翌日の「第63回全国消防技術者会議」で作品について発表した。市消防局の同部門での受賞は初。
「予防につなげたい」
この表彰は、消防防災に関する開発や論文などに優れた消防職員・団員らを消防庁長官が表彰するもので、19回目。調査係勤務の岩方さんは、2013年11月に鈴繁町で起きた穀物サイロ爆発事故の原因調査を担当し、鑑定などに関わった同局職員2人とともに、原因究明手法と消防隊活動時の危険予知についての事例報告を応募した。
1年がかりで仕上げた報告では、この火災は微生物の発酵・発熱などが元で起きたものとし、岩方さんは「堆積したゴミや溜まった天ぷらかすから発火するケースが似ている」と説明する。
調査係員を15年務める岩方さん。現場状況と周辺への聴取をもとに原因を究明する仕事について「どんな火災も一件一件異なるので経験が生きる仕事。人対人なので、聴取時の姿勢も大事」と話す。「調査でわかったことを市民へ発信し、予防につなげられるような関係を消防局で作りたい」と意欲をみせている。
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